ジャーヘッド 作品情報
じゃーへっど
18歳の青年アンソニー・スオフォード(ジェイク・ギレンホール)は海兵隊に入隊。1989年、カリフォルニア州ペンドルトン基地に配属となったスオフォードは、虐待と変わらない新兵訓練を受ける。やがて60名の内、エキスパートの8名に残ったスオフォードは、トロイ(ピーター・サースガード)という兵士とコンビを組むことになる。90年8月2日、イラク侵攻のニュースが伝えられる中、いよいよ兵士たちがサウジアラビアに派遣される日がやってきた。カジンスキー中佐(クリス・クーパー)は“砂漠の盾作戦”を告げるが、フセインを倒すことに士気を募らせる兵士たちの当面の任務は、ひたすら待機すること。彼らは砂漠の中で退屈や孤独と戦うことになり、スオフォードは恋人から男性の友人ができたという手紙を受け取る。そして、ようやく進撃する時が来た。クエートの国境近くで、スオフォードたちは空爆によるイラク兵たちの無残な死体を目の当たりにする。朝になり、スオフォードとトロイに狙撃命令が出た。しかし直前になって、作戦は空爆に切り換えられる。まもなく、わずか”4日と4時間と1分の戦争“は終了。兵士たちは虚無感の中で帰国し、それぞれ元の生活に戻る。やがてスオフォードに、トロイが死亡したという報せが入るのだった。
「ジャーヘッド」の解説
湾岸戦争に兵士として参加した青年たちの姿を描く戦場ドラマ。監督は「ロード・トゥ・パーディション」のサム・メンデス。脚本は「ポーラー・エクスプレス」のウィリアム・ブロイルズ・ジュニア。原作はアンソニー・スオフォードの『ジャーヘッド/アメリカ海兵隊員の告白』。撮影は「ヴィレッジ」のロジャー・ディーキンス。音楽は「シンデレラマン」のトーマス・ニューマン。音楽監修は「ライフ・アクアティック」のランドール・ポスター。美術は「レディ・キラーズ」のデニス・ガスナー。編集は「コールドマウンテン」のウォルター・マーチ。衣裳は「クライシス・オブ・アメリカ」のアルバート・ウォルスキー。出演は「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」のジェイク・ギレンホール、「フライトプラン」のピーター・サースガード、「ステルス」のジェイミー・フォックス、「ボーン・スプレマシー」のクリス・クーパー、「プライド/栄光への絆」のルーカス・ブラック。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2006年2月11日 |
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キャスト |
監督:サム・メンデス
原作:アンソニー・スオフォード 出演:ジェイク・ギレンホール ピーター・サースガード ジェイミー・フォックス クリス・クーパー ルーカス・ブラック ブライアン・ゲラティー エヴァン・ジョーンズ ラズ・アロンソ |
配給 | UIP |
制作国 | アメリカ(2005) |
上映時間 | 123分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-05-31
かつて、テレビのニュースが伝えた湾岸戦争は、空を飛ぶミサイルを捉えても、そこにいた人々の顔は見えなかった。
この映画「ジャーヘッド」は、あの時、あの場所にいた、アメリカの海兵隊の若者の目線で見た、戦場の現実を描き出す。
原作は、アメリカでベストセラー小説となった「ジャーヘッド/アメリカ海兵隊員の告白」。
タイトルは、お湯を入れるジャーの形をした、ヘアスタイルから海兵隊員の事を指すということだ。
海兵隊に志願したアンソニー・スオフォード(ジェイク・ギレンホール)が主人公。
厳しい試練や新人いじめを乗り越えたが、配属先のサイクス三等曹長(ジェイミー・フォックス)の訓練も過酷だった。
プレッシャーに耐えかねた、仲間の死亡事故まで起きてしまう。
そして、ようやくスオフォードらの隊は、サウジアラビアへと派遣されることになる。
しかし、狙撃兵として現地入りしたものの、当面の任務は油田の警備。 若い兵士らの士気は上がっているのに、目に見える敵のいない毎日は、待つ事が仕事なのだ。 兵士同士で、恋人から人生についてまで語り合うが、スオフォードの退屈で孤独な気持ちは強くなるばかり。 気持ちははやるが、やることがなく鬱屈していく若者の姿は、戦場特有のものというより、どこか普遍的だ。 手に汗握る銃撃戦のないスオフォードの戦争は、燃え上がる油田の幻想的な光景で最高潮を迎える。 恐怖と退屈、そして絶望的に変わらない日々。 画面の中では誰もが見たことのなかった戦争の風景を、サム・メンデス監督がくっきりと浮かび上がらせている。