山中常盤 牛若丸と常盤御前 母と子の物語 作品情報
やまなかときわうしわかまるとときわごぜんははとこのものがたり
江戸初期に活躍した特異な絵師・岩佐又兵衛の作とされる、全12巻、全長150mにも及ぶ極彩色の絵巻物『山中常盤』。既に絶えた古浄瑠璃の曲を、文楽の鶴澤清治氏が新たに作曲し、絵巻に残された詞を乗せて現代に蘇らせる。源氏の御曹司・牛若丸は、15歳の春頃、驕る平家を征伐すべく鞍馬寺を抜け出すと、奥州・平泉の藤原秀衛の館に迎え入れられた。一方、京の都で牛若丸の身を案じる母・常盤御前は、我が子との再会を神仏に願うも叶わず、その後届いた牛若丸からの手紙を頼りに、侍従ひとりを供にして平泉への旅に出る。しかし、川を渡り、峠を越え、漸く美濃の国の山中宿まで辿り着いた時、彼女は心労が祟って重い病に臥せってしまう。そこに、美しい着物に目をつけた盗賊どもが押し寄せ、常盤と侍従を身包みはがすと、ふたりの命を奪った。胸騒ぎを感じ、都へ向けて旅立つ牛若丸。途中、山中宿でそれとは知らず母の墓に遭遇した彼は、奇しくも常盤と同じ宿に投宿。宿の主人から事の一部始終を聞き、母の仇を討つ決意をする。そして、宿の女房の協力で盗賊を謀り寄せ、見事、6人の盗賊を討ち取り母の供養と成すと、また平泉へ帰って行くのだった。それから3年3ヶ月が過ぎ、立派な若武者となった義経は、十万余騎の軍勢を引き連れて平家征伐に出発する。その道中、山中宿に立ち寄り母の墓前に詣でた彼は、宿の夫婦を呼び出して、昔のお礼に領地を与えた。
「山中常盤 牛若丸と常盤御前 母と子の物語」の解説
岩佐又兵衛による絵巻物『山中常盤』を、浄瑠璃とナレーションを付けて構成した長篇ドキュメンタリー。演出は「元始、女性は太陽だった 平塚らいてうの生涯」の羽田澄子。撮影を「AKIKO あるダンサーの肖像」の若林洋光と「元始、女性は太陽だった 平塚らいてうの生涯」の宗田喜久松が担当している。第78回キネマ旬報文化映画ベスト・テン第2位、第17回東京国際女性映画祭出品、第5回Tokyo FILMeX 2004 特別招待、2004年度日本映画ペンクラブ賞ノン・シアトリカル部門第1位、文化庁映画賞優秀賞受賞、芸術文化振興基金助成事業作品。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2005年4月23日 |
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キャスト | 出演:片岡京子 |
配給 | 自由工房 |
制作国 | 日本(2004) |
上映時間 | 100分 |
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