炎の戦線 エル・アラメイン 作品情報
ほのおのせんせんえるあらめいん
1941年2月、第二次大戦中の北アフリカ。ドイツ軍はロンメル将軍を指揮官とする精鋭部隊をリビアに派遣。この地のイタリア軍を指揮下に収め、エジプトを目指して進軍を開始する。<砂漠の狐>と謳われたロンメル将軍の巧妙な作戦の下、ドイツ・イタリア連合軍は快進撃を続け、アレキサンドリアを目前に控えた交通の要所エル・アラメインに到着。イギリス軍はスエズ運河に連なるこの地を死守するため、20万にも及ぶ兵員を投入し、熾烈な攻撃が独・伊両軍を襲った。戦闘は膠着状態に陥り、兵士たちは灼熱の太陽と圧倒的な飢えが支配する砂漠に、釘付けされる。1942年10月、イタリア軍の歩兵陣地に、パレルモ出身の若者セッラ(パオロ・ブリグリア)が着任した。フィオーレ中尉(エミリオ・ソルフリッツィ)は、交代要員が彼だけだと聞いて、落胆の色を隠せない。学生志願兵のセッラは、本国での戦争報道を信じ、前線で兵士が必要と聞いて志願してきたのだった。中尉はセッラをリッツォ曹長(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)の分隊に配属する。この陣地からは、見渡す限り荒廃した砂漠がひろがり、鉄条網が張られている。鉄条網の向こうは地雷原で、それを挟み、イタリア軍とイギリス軍が対峙する。物量で勝るイギリス軍は戦闘機や追撃砲の攻撃で、イタリア軍を苦しめていた。リッツォ曹長はセッラに3つの注意を与えた。1.頭を低くしていること。2.全員罹っているのだから、赤痢になっても報告などしないこと。3.さそりに気をつけること。進むことも退くことも出来ないまま、灼熱の太陽に灼かれる日々が続く。1日に使える水はわずか250CC。顔を洗うのにも、砂を使う。そして、イギリス軍の執拗な攻撃。狙撃され負傷した兵士を救うべく担架を抱えて走る衛生兵、その兵も、銃弾を浴びて死んでゆく。破壊された車の影から撃ってくる敵を、車の残骸ごと吹き飛ばしようやく攻撃を逃れる。過酷な戦場の日々が、セッラの骨身に染みる。過酷な日々の末、遂にイギリス軍の総攻撃が始まった。迎え撃つ戦車もなく、援軍の飛行機も来ぬままイタリア軍は砲弾の雨にさらされる。たこつぼにうずくまり銃を構えるセッラだが……。
「炎の戦線 エル・アラメイン」の解説
これまで数々の映画が作られてきたロンメル将軍による北アフリカ戦線を、イタリア軍にスポットを当てて製作した戦争映画。砂漠の真ん中に見捨てられた兵士たちが直面する苦難を、1人の青年兵の目を通して描く。監督は、「エーゲ海の天使」「愛よりも非情」などの脚本で知られるエンツォ・モンテレオーネ。イタリアン・リアリズムの伝統を受け継ぐ描写は本国イタリアで高く評価され、イタリア・アカデミー賞の撮影、編集、録音部門で賞を獲得した。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2004年1月17日 |
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キャスト |
監督:エンゾ・モンテレオーネ
出演:パオロ・ブリグリア ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ エミリオ・ソルフリッツィ ルチアーノ・スカルパ トマ・トラバッチ シルヴィオ・オルランド ロバート・シトラン ジュゼッペ・チェデルナ |
配給 | ギャガ・コミュニケーションズ+アニープラネット |
制作国 | イタリア(2002) |
上映時間 | 113分 |
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