恋愛小説家 作品情報
れんあいしょうせつか
マンハッタン。メルヴィン・ユドール(ジャック・ニコルソン)は人気恋愛小説家だが、実生活の彼は中年を過ぎていまだ独身の、潔癖症で毒舌家の嫌われ者の変人だった。そんな彼だが、ある日隣人でゲイの画家サイモン(グレッグ・キニア)の愛犬ヴァーデルをあずかる羽目に。街で拾ったモデルのヴィンセント(スキート・ウールリッチ)の仲間がサイモンの部屋を荒らして、彼に重傷を負わせたのだ。サイモンのパートナーの黒人の画商フランク(キューバ・グッディング・Jr.)はなかば脅してユドールに犬を押しつけるが、なぜかユドールはヴァーデルに心の安らぎを見いだす。それを契機に、毎日ランチに通うカフェのなじみのウェイトレス、キャロル(ヘレン・ハント)とまともに話を交わすようになるユドール。喘息持ちで病弱な息子を抱えたシングルマザーの彼女の境遇を知った彼は、彼女にひとかたならない興味を持ち出した。ユドールは、彼女が息子の介護で店での給仕を辞めないようにするためと称して自費で彼女に名医を世話。思いがけない親切にとまどいを隠せないキャロル。だが、息子が日に日に元気になって彼女の人生は一変、キャロルはユドールに感謝するが、そんな彼女の真情あふれる態度にも毒舌で応えたりするユドールの相変わらずの変人ぶりに彼女は呆れるばかり。そんな折り、サイモンは退院するが、高額の治療費と展覧会の失敗のためついに破産。絶望するサイモン。サイモンは長年絶縁状態にあった彼の両親に頼るべきだと判断したフランクは、郷里ニュー・オーリンズへの旅の同行をユドールに頼む。ユドールはゲイとの旅行だからひとりでは不安という口実でキャロルを誘う。かくして旅立つ3人。ところがキャロルとサイモンは初対面から意気投合、思惑が外れてユドールは腐る。気持ちが晴れやかなキャロルは夕食にユドールを誘う。ユドールは「君が僕の人生を変えてくれた」と初めてキャロルにロマンティックな告白をするが、ムード最高潮のところでつい要らない毒舌が出る。傷ついたキャロルはホテルに戻り、ユドールへの当てつけにサイモンの前で入浴しようとする。するとサイモンは彼女の裸身を見て絵心を取り戻し、たちまち以前の活力を取り戻した。翌朝。両親に会う必要がなくなった3人はニューヨークへ帰る。だが、キャロルはメルヴィンと仲たがいしたまま去ってしまい、メルヴィンは後悔に苛まれる。サイモンはアパートは差し押さえられたが、メルヴィンは彼を同居人として迎え入れた。初めて味わう気持ちに混乱するメルヴィンをサイモンが励ます。朝の4時。メルヴィンはキャロルの元を訪ね、ついに彼女に愛を告白するのだった。
「恋愛小説家」の解説
潔癖家で毒舌の変人小説家が、なじみのウェイトレスや隣人との交流を通して人並みの愛を知るまでを描いたラヴ・ロマンス。主演のジャック・ニコルソン(「ブラッド&ワイン」など)、ヘレン・ハント(「ツイスター」)がそれぞれ97年度(第70回)アカデミー賞で最優秀主演男優賞・同女優賞を受賞したことでも話題に。監督は「愛と追憶の日々」でニコルソンと組んだ「ブロードキャスト・ニュース」のジェームズ・L・ブルックス。脚本は「レイト・フォー・ディナー」のマーク・アンドラスの原案を基に、アンドラスとブルックスが執筆。製作はブルックスと、「ザ・エージェント」のブリジット・ジョンソン、「ブロード~」「スリーパーズ」のクリスティン・ズィー。製作総指揮は「ザ・エージェント」のリチャード・サカイとローレンス・マーク、「靴をなくした天使」のローラ・ズィスキン。撮影は「ボディ・バンク」のジョン・ベイリー。音楽は「草の上の月」のハンス・ズィマー。美術のビル・プルゼスキ(「マチルダ」)、編集のリチャード・マークス(「愛と追憶の日々」)、衣裳のモリー・マギニス(「ジキル&ハイド」)は「ブロードキャスト・ニュース」でもブルックスと組んだスタッフ。共演は「ザ・エージェント」のキューバ・グッディング・Jr.、「TOUCH タッチ」のスキート・ウールリッチ、「渇いた太陽」のシャーリー・ナイトほか。特別出演で監督のハロルド・ライミス、ローレンス・カスダンが顔を見せる。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1998年4月11日 |
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キャスト |
監督:ジェームズ・L・ブルックス
出演:ジャック・ニコルソン ヘレン・ハント グレッグ・キニア キューバ・グッディング・ジュニア スキート・ウーリッチ シャーリー・ナイト ジル ジェシー・ジェイムス ハロルド・レイミス |
配給 | ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント |
制作国 | アメリカ(1997) |
上映時間 | 138分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、5件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2020-03-30
エリセオ・スビエラ監督の映画〈回る春〉も又,画家の妻を持つ元大學教授が教え子との関係性を小説のモチーフにすると云うmystery,其処にアルゼンチンの軍政の記憶の陰翳が交錯した様な興味深い作品だった