Shall we ダンス?(1996) 作品情報

しゃるうぃだんす

真面目でこれといった趣味も持たないサラリーマンの杉山正平は、ある日の会社の帰り、電車の中から見えるダンス教室の窓に、物憂げに佇むひとりの女性を見つけた。その美しい姿に目を奪われた彼は、数日後、その“岸川ダンス教室”を訪れる。中年のたま子先生の勧めでグループレッスンを受けることにした杉山は、同じく初心者の田中、少しダンスを齧っている服部とともに、生まれて初めての社交ダンスを習い始めた。杉山が見かけた女性はこのダンス教室の娘・舞で、ダンス・コンテストの最高峰ブラックプールに参加してアクシデントに見舞われてから、パートナーに対する信頼感を持てなくなり、父親から半ば強制的にダンス教室の先生をさせられていたのだった。そんなある日、教室に杉山の会社の同僚である青木が姿をみせた。別人のようにいきいきと踊る青木の姿に驚いた杉山は、同じ教室に通う主婦・豊子のダンスにかける情熱にも心を動かされ、舞と踊りたいという不純な動機もすっかり消えて、ダンスそのものに純粋にのめり込んでいった。一方、杉山の妻・昌子は夫の様子がおかしいと感じて、素行調査を探偵に依頼していた。そうとは知らない杉山は、たま子先生の提案で豊子とペアを組んで大会に出場することになり、舞のコーチのもと、さらなる特訓の日々を過ごすことになった。大会当日、会場には探偵から連絡を受けた杉山の妻子の姿もあった。杉山と豊子はワルツをうまくこなして見事二次審査を通過したが、三次のクイックステップで娘の千景の声援を耳にした杉山は、動揺して大失敗する。自分のダンスが終わったと感じた杉山は、それからダンス教室へ行くのをやめてしまった。しばらくして、杉山は舞がイギリスへ行くと知らされる。舞は杉山たちとの特訓を通じてパートナーへの信頼感の大切さを痛感し、ダンスへの純粋な気持ちを取り戻して、再びブラックプールに挑戦することにしたのだった。青木と豊子は舞のためのサヨナラ・パーティに杉山を誘うが、彼は行こうとしない。パーティーの夜、いつもの電車の中からダンス教室の窓を見上げた杉山は、そこに“Shall we ダンス?”と書かれた自分宛てのメッセージを見つけた。パーティも佳境に入ったころ、舞がラストダンスのパートナーを決めようとした時に、杉山がようやく姿を見せた。舞の差し伸べる手をとった杉山は、みんなが見守る中で、最高のダンスを踊るのだった。

「Shall we ダンス?(1996)」の解説

ひょんなことから始めた社交ダンスを通して、平凡なサラリーマンが人生を見つめ直す姿を描いたハートフル・コメディ。監督・原案・脚本は「シコふんじゃった。」の周防正行。撮影は「哭きの竜」の栢野直樹。音楽は、監督の従兄弟で「お墓と離婚」の周防義和が担当している。主演は「KAMIKAZE TAXI」の役所広司と、日本バレエ界を代表するプリマドンナ・草刈民代。作品完成後に、周防監督と主演の草刈が電撃結婚したことでも話題を呼んだ。文部省選定作品。96年度キネマ旬報ベストテン第1位、同読者選出ベストテン第1位のほか、主演男優賞(役所)、助演女優賞(草村)、新人女優賞(草刈)、脚本賞(周防)を獲得。他の主要映画賞でも各賞を総ナメにする圧倒的な強さをみせた。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1996年1月27日
キャスト 監督周防正行
出演役所広司 草刈民代 竹中直人 渡辺えり子 草村礼子 柄本明 徳井優 田口浩正 原日出子 森山周一郎 本木雅弘 清水美砂 上田耕一 宮坂ひろし 井田州彦 香川京子 田中英和 田中陽子 東城亜美枝 中村綾乃 峰野勝成 石井トミコ 川村真樹 松阪隆子 片岡五郎 大杉漣 石山雄大 本田博太郎
配給 東宝
制作国 日本(1996)
上映時間 136分

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、3件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-11-18

そして本篇出演の渡辺えりがラジオ局文化放送で語る新作戯曲のりぼん等の不再戦・平和の芝居の話題,母の居た老人ホームの出来事に触発された劇も何とも興味深くて

最終更新日:2024-11-21 16:00:01

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