戦場のなでしこ 作品情報
せんじょうのなでしこ
一九四五年--敗戦により在満日本人婦女子は、占領軍や暴徒から身を守るために、髪を切り男装して帰国を待ちわびていた。婦長の堀喜代子をはじめとする従軍看護婦三十余名、荒井秀子、小田まゆみ、田崎京子らは救護所に収容されていた。同じ場所の満人たちの敵意の眼ざしは、彼女らの仕事をやりにくくさせていた。そんな時、昔同じ病院にいた軍医の吉成が派遣されて来てみんなの気持を明るくさせた。特に彼と恋仲の秀子の喜びは大きかった。ある日、総務課長の張が看護婦五名を他の病院に派遣せよと命令して来た。その後、救護所の医薬品の盗難を身をもって防いだことから、日本人に対する眼も暖かくなった。一ヵ月経っても、派遣された者たちから何の連絡もなかった。交代を申入れた秀子たち五人が、その場所に行くと、そこには病院はなく、彼女らの仕事は外国人たちの慰安婦であった。ある夜、監視の目をのがれて京子は脱走した。銃弾を全身に浴びながら、救護所に戻り吉成に真相を告げて息絶えた。吉成と喜代子は明晩までに帰らねば、秀子たちの救助が失敗して、死んだものと思ってくれと云いおいて出発した。吉成の訴えで一部将佼の悪事を知ったソ連司令部は、秀子達を解放した。一方、救護所に残った看護婦たちは、吉成が戻らぬので、救出が失敗したと思い、自らの純潔を守るために自決した。一瞬おそく救護所についた秀子・吉成たちは、同僚の死と戦争を呪う遺書をみて慟哭するのだった。
「戦場のなでしこ」の解説
「金語楼の三等兵」の川内康範と石井輝男の脚本を「女王蜂の怒り」の石井輝男が監督した戦争物。撮影も「女王蜂の怒り」の吉田重業が担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:石井輝男
出演:小畑絹子 三ツ矢歌子 星輝美 大空真弓 城実穂 瀬戸麗子 田原知佐子 吉田昌代 宇津井健 大友純 並木一路 国創典 鮎川浩 加藤欣子 村山京司 小森敏 葉山田紀子 玉井千鶴子 水上恵子 可児朱実 沢恵子 金光洋子 柿市安代 宮浩一 ガリーナ 原聖二 |
---|---|
制作国 | 日本(1959) |
上映時間 | 78分 |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「戦場のなでしこ」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。