あばれ大名 作品情報

あばれだいみょう

家康が天下を掌握して間もない頃のことである。加賀百万石の藩主・前田利家は、外様大名取りつぶしの風説におびえ、家康の顔色を小心翼々としてうかがっていた。だが甥の前田慶次郎は、徳川の権力に屈せぬ気骨ある男だ。利家は慶次郎の言動が家康の怒りに触れることを恐れ、侍女・浅茅を身辺の監視役に当てていた。が、浅茅は女、慶次郎に心を奪われていった。--家康大阪城入りの日。各地より歓迎のためやって来た諸国の大名に交って、一万石の微碌取りの慶次郎も姿を見せていた。その無礼講の宴席上、康次郎は狸親爺と云われる家康の面前で、狸おどりを踊り、更に、碌高返上を言明して立ち去った。この折恥をかかされた大名・加藤嘉明は、刺客を送った。慶次郎は彼らを手玉にとり、生き残りを数珠つなぎにして加藤邸に送り返した。この加藤の短気な行動に、本多佐渡守はほくそ笑んだ。本多は家康より、加藤嘉明の松山四十万石、前田利家の加賀百万石の取潰しを命ぜられ、その恩賞として百万石を貰うというお墨付を持っていたのだ。本多は加藤の重臣・青江を殺させ、慶次郎の仕業と見せかけた。他方、加藤の名をかたって慶次郎にも決闘状を送った。加藤は利家の邸に慶次郡ありというにせの報を信じ、兵を起こして前田邸に打って出た。利家も止むを得ず兵を集めた。ここが本多の狙うところ、両家に謀反ありとして二人を捕えた。慶次郎は本多の計略を知り、浅茅らに本多邸の内部を探らせた。利家・嘉明切腹の当日、慶次郎は浅茅が手に入れたお墨付を懐中に大阪城に乗りこんだ。仔細を聞いた家康は、本多の悪どさに驚き、慶次郎の申し出を受け入れた。危い所で難を逃れた嘉明、実は地下牢に入れられていた青江、二人の慶次郎を見つめる目には涙があった。

「あばれ大名」の解説

「濡れ燕 くれない権八」の鈴木兵吉のオリジナル・シナリオを、同じく「濡れ燕 くれない権八」の内出好吉が監督した娯楽時代劇。撮影は「唄祭りかんざし纏」の松井鴻。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督内出好吉
出演市川右太衛門 薄田研二 大川恵子 花柳小菊 丘さとみ 堺駿二 千秋実 加賀邦男 大河内傳次郎 進藤英太郎 山形勲 吉田義夫 徳大寺伸 阿部九洲男 関根永二郎 百々木直 瀬川路三郎 浅野光男 有馬宏治 美山れい子 小田部通麿 藤木錦之助 河村満和 加藤浩 望月健佐 石丸勝也 岸田一夫 毛利清二 富久井一朗
制作国 日本(1959)
上映時間 90分

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最終更新日:2023-02-28 10:45:04

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