空かける花嫁 作品情報

かふんよりそらかけるはなよめ

女子大生まるめは下町の繊維問屋七宮商店の七兵衛の孫娘だ。ケチな祖父も彼女にだけは目がない。祖父は息子の吉太郎・さよ子夫妻をおさえつけ、店のこと一切をとりしきっている。まるめは内証でフランス留学生試験を受け、合格した。祖父には三年間の留学費用四百万円はショックだった。可愛い孫を海外へ手離すことよりも。まるめには祖父の強欲ぶりや、店の制度を改めさせる意図があった。それが出来ればフランス行きを止めてもいい。七兵街の方ではまるめの引き留め策をはかっていた。まるめが学友の和枝と住むアパートの隣室に、浅草の軽演劇の作家・秋山がいた。まるめの送別会のとき、七兵衛は彼と孫娘が好き合っているらしいのを見抜いた。七兵衛は秋山にまるめに惚れこんだふりをし、引留めに成功したら礼金をあげると申し込んだ。秋山にはまるめとつき合うのは悪くなかった。まるめは秋山のために思い止まるつもりになる。--七兵衛は浅草のうなぎ屋の女将おそのが好きだった。まるめと和枝は祖父の老いらくの恋を成功させようと、和枝の勤める銀座のバーでデイトする機会をつくってやった。そのバーのアルバイト学生のバーテン・高野は和枝の恋人だ。デイトは成功し、七兵衛は痛飲した。まるめの先生、大学助教授本間が彼女を追い廻し、浅草の踊り子椿が役を得ようと秋山につきまとい、二人の仲がうまくいかない。さらに、秋山と七兵衛の契約がまるみにバレ、まるめは怒った。七兵衛にフランス行きを宣言した。秋山はフラれた。本当に愛していたのに。彼は田舎へ引きあげた。--七兵衛は譲歩し、店の改革をしたが、まるめはきかなかった。まるめのフラシス行きの当日、秋山が浅草に帰ってきたのが判った。和枝や店に傭われた高沢が駈け廻ったのだ。七兵衛は秋山が大阪で急病になり、まるめの名を呼んでいることにした。さすがのまるめもフランス行きを取り止め、大阪へ飛びたった。同じ機に秋山が七兵衛にすすめられて乗込んでいた。

「空かける花嫁」の解説

藤沢桓夫の「花粉」を映画化した大船調の下町喜劇。「サザエさんの結婚」(東宝)の笠原良三が脚色、「新家庭問答」のコンビ番匠義彰が監督、生方敏夫が撮影した。音楽も「新家庭問答」の牧野由多可。「森と湖のまつり」(東映)の有馬稲子、「この天の虹」の高橋貞二や小山明子・志村喬らが出演。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督番匠義彰
原作藤沢桓夫
出演有馬稲子 志村喬 十朱久雄 沢村貞子 高橋貞二 小山明子 高野真二 須賀不二夫 福田公子 九条映子 大泉滉 浪花千栄子 落合義雄 桂小金治 小瀬朗 吉野憲司 林家珍平 真塩洋一 俵田裕子 伊久美愛子 空伸子 柴世津子
制作国 日本(1959)
上映時間 92分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「空かける花嫁」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:46

広告を非表示にするには