血の岸壁 作品情報

ちのがんぺき

国際密輸団の麻薬に挑む税関吏の仕事は、危険の多い仕事である。今日も、税関吏でありながら、麻薬団の手先になった男の溺死体が上った。その頃、神戸港に香港から着いたデンマーク船から、多量の麻薬が押収された。早速、税関、水上警察、海上保安庁などの緊急合同会議が開かれ、密輸団の秘密組織を突止めるため、囮捜査をすることにした。この重大な仕事に選ばれたのは、殺された税関吏と共に密輸の片捧を担ぎ、逮捕状が出ている税関吏の高木だった。ところが警察内部にまでスパイを持つ密輸団は、ボスのサム・ローガンの命令で、アメリカ帰りのユキ松原や丘を使って、たちまち高木を連れ去った。そして、彼を買収して麻薬を取返えそうとした。「税関吏押収中の麻薬を持って逃走」という囮記事が発表されるや、警察と密輸団の注意は、高木の身辺に集中した。「明後日の夜十時、場所は神泉苑」と書いたトランプの半片を受取った高木を間に、当局と密輪団の戦闘が開始された。岐路に立つ高木は、その悩みを愛人三枝にすら話せなかった。約束の場所に現れた中国人は、高木の空の鞄を持って去った。それを追う警官、残された高木は密輸団の手中に閉じ込められた。捕われの身の高木に、ユキはいつしか好意を寄せ、二人で逃げようと計画をたてた。一方、サム・ローガンは麻薬の取引を機に、大ボスを失墜させ自分が親分になろうとしていた。高木はそんなこともしらずに取引の場所に出かけた。そのキャバレーで取引の最中に、ユキが拳銃を持って入って来た。突如として発射された銃声に場内は騒然、なだれ込む警官達、そのスキに二人は金を持って逃げた。高木は警察にもどらずに外国船へ急いだ。しかし、タラップの上には拳銃を持ったユキが立って、三枝と二人で幸せに暮せといった。必死に涙をこらえるユキの顔、--「ボーッ」と最後の汽笛を残して船は遠去かっていった。

「血の岸壁」の解説

藤原審爾の原作を、「明日は明日の風が吹く」の松浦健郎をはじめ、石井喜一、松原佳成の三人が脚色、「麻薬3号」の古河卓巳が監督、松橋梅夫が撮影したアクション・ドラマ。主演は「暗黒街の美女」の水島道太郎、「霧の中の男」の左幸子、「羽田発7時50分」の白木マリ、岡田眞澄。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督古川卓巳
原作藤原審爾
出演水島道太郎 白木マリ 左幸子 岡田眞澄 利根はる恵 菅井一郎 近藤宏 小泉郁之助 二本柳寛 ファリー・J・ジェームス 高品格 西村晃 土方弘 美川洋一郎 木島一郎 神山勝 松下達夫 内藤武敏 下絛正巳 鴨田喜由 杉幸彦 島村謙二 南博之 三原一夫 清川長彦 村田寿男 樋口かほる 芙真木子 須藤孝 大須賀更生 長弘 緑川宏 河村昌之 渡のり子
配給 日活
制作国 日本(1958)
上映時間 98分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:47

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