柳生武芸帳(1957) 作品情報
やぎゅうぶげいちょう
正保四年--徳川幕府の安泰を秘めた柳生武芸帳は、柳生・藪大納言・鍋島三家に一巻ずつ所蔵されていた。ところが鍋島家の分が鍋島家にとりつぶされた竜造寺家の遺児夕姫の手に帰し、肥前の術者山田浮月斎も多三郎、千四郎兄弟を使って、これら武芸帳を奪おうとする。そこで千四郎は江戸の柳生屋敷を、多三郎は夕姫を狙うが、彼はやがて夕姫を恋するようになった。夕姫は江戸へのぼり、藪大納言家から大久保彦左衛門の手に移った一巻をうばうため、柳生兄弟--友矩、又十郎、於季を相手に争うことになる。又十郎は夕姫に化けて大久保邸を訪れ、武芸帳を発見するが、千四郎にはばまれ、巻物は二人の手によって真二つに引き裂かれた。この頃多三郎は夕姫を恋した件で破門され、又十郎も無意味な武芸帳争奪に嫌気がさして、柳生家を後にした。一方浮月斎は、夕姫一党をたずね、力をあわせて一挙に柳生家を襲おうと計画する。期日は十五日と定められたが、それを早くも知った柳生一党は夕姫一党を急襲して大乱闘となった。その時多三郎は、馬をかってこの乱闘に加わり、夕姫を救うと役人たちの十手を逃れて、江戸から離れた渓流に達した。そこで、この武芸帳をめぐる無意味な争いをやめさせるため、自首して出ようとする多三郎を、夕姫は強くおし止め、二人は筏に乗っていずこへともなく立ち去って行った。
「柳生武芸帳(1957)」の解説
“週刊新潮”連載の五味康祐原作を「空の大怪獣 ラドン」の木村武(1)と「嵐(1956)」の稲垣浩が脚色、同じく稲垣浩が監督した異色時代劇。撮影は「歌う不夜城」の飯村正。主演は「この二人に幸あれ」の三船敏郎、「眠狂四郎無頼控 第二話 円月殺法」の鶴田浩二、「黄色いからす」の久我美子、「大阪物語」の香川京子、「顔(1957)」の岡田茉莉子。ほかに大河内傳次郎、中村扇雀、東野英治郎、岩井半四郎、左卜全、小堀明男など。色彩はアグファカラー。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:稲垣浩
原作:五味康祐 出演:三船敏郎 鶴田浩二 久我美子 香川京子 岡田茉莉子 大河内傳次郎 中村扇雀 平田昭彦 戸上城太郎 清水元 西条悦朗 岩井半四郎 左卜全 桜井巨郎 久保賢 上田吉二郎 小堀明男 大友伸 久世龍 香川良介 土屋嘉男 田島義文 向井淳一郎 山本廉 池田兼男 草間璋夫 三田照子 平奈淳司 東野英治郎 大橋史典 大塚国夫 谷晃 熊谷二良 小杉義男 稲葉義男 |
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配給 | 東宝 |
制作国 | 日本(1957) |
上映時間 | 106分 |
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