旅路(1955) 作品情報
たびじ
やくざの直次郎は、親分原徳の身替りに、愛するおたかと五つの金之助をおいて旅に出た。直次郎とおたか、もとはといえば旅がらすの直次郎が、縄張り争いで殺された政吉の女房おたかと子供の金之助に会ったのがはじめ、おたかを実家にまで送る役を直次郎が引受けたのが事のはじまりだった。はじめおたかも直次郎を警戒していたが、金之助が直次郎になつき、直次郎は三味線を買って堅気の生活に入ろうと考えた。やがて真次郎の故郷信州上田の町はずれに彼等は一家をかまえたが、直次郎とおたかはまだ夫婦ではなかった。ようやくおたかにも直次郎の誠意がわかり、夫婦になることを承知した夜に金之助が大病になった。医者に払う金がいる。やむなく土地の原徳親分に自分の身体を売り、縄張り争いに身を投じて親分の身替りとなり、草鞋をはいて旅に出た。それから一年、ほとぼりもさめた頃、直次郎は故郷に帰って来た。しかしおたか母子はおらず、おちぶれた原徳親分が中気で寝ているだけであった。自分の身替りとなった直次郎との約束を守って原徳親分はおたか母子の面到を見ていたのであるが、おちぶれてそれが出来なくなり、土地の金持で男やもめの山久におたかを乳母に世話したのである。山久がおたかを気に入り後妻に望んでいるという話に直次郎はひそかにその家を尋ねた。おたかも金之助も幸福そうであった。直次郎はそれを見て何も云わず淋しく立去るのであった。
「旅路(1955)」の解説
長谷川伸の原案を「続宮本武蔵」の稲垣浩が脚色監督、同じく安本淳が撮影を担当する。主なる出演者は「33号車応答なし」の池部良、「三四郎」の平田昭彦、「続宮本武蔵」の岡田茉莉子、「由起子」の小沢栄、「東京-香港 蜜月旅行」の藤原釜足、など。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:稲垣浩
出演:池部良 平田昭彦 岡田茉莉子 市川かつじ 小沢栄 藤原釜足 高尾光子 小杉義男 恩田清二郎 中島春雄 広瀬正一 加東大介 上野明美 上田吉二郎 谷晃 山田巳之助 本間文子 大友伸 小林亜佐子 中村是好 江幡秀子 中野俊子 園田裕子 馬野都留子 沢村宗之助 沢村いき雄 |
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配給 | 東宝 |
制作国 | 日本(1955) |
上映時間 | 91分 |
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