密航0ライン 作品情報

みっこうぜろらいん

戦後最大の国際密輸組織“香港-東京0ライン”の謎にいどむ二人の青年記者、極東新聞の香取と日東新聞の仁科は親友ながら激しく競り合っていた。ある夜、麻薬密売ルートに警視庁の手入れ。駆けつけた仁科は、そこに香取を見つけたが、逮捕された密売人の中に香取と同じ学友の佐伯を見てハッとした。佐伯は「香取おぼえていろ!」と叫んで舌をかみ切って自殺した。香取は佐伯の妹玲子に近づき密輸ルートを探り出したのだが、二人を裏切り警察にバラしスクープしたのだ。仁科は憤慨、香取の妹寿美子も非難した。二人は恋仲だったが、数日後横浜港で逢引をしているとき、ふとしたことから香取がスクープに利用している男李を発見した。ナイトクラブ手入れのとき李は逮捕されたが香取の策動でか直ぐ釈放された。数日後、仁科は新しい麻薬ルートを発見、運び人の愛子を尾行するうち、その相手の男が顔見知りの中国青年・張と知って愕然二人を押さえようとしたが愛子は突如暴走してきた車に拉致された。張を追いつめ、ヤクの出場所、鎌倉の杉江医院を聞き出した。愛子をさらったのは香取だった。彼は杉江医院に飛び女医の晶子を脅して麻薬を取り上げ東京駅のロッカーに隠した。晶子はその夜、何者かに殺された。呆然とする香取の前に現われた女、それは彼に煮え湯をのまされた玲子だった。彼女は乾分に命じて香取を車の中に押し込めた。その前を行く別の乾分の乗った車は一瞬の間に勤め帰りの寿美子をさらった。ヤクの隠し場所を教えろと迫る玲子に香取は止むなく東京駅へ車を回させた。刑事が張り込んでいたので玲子は二人を横浜の倉庫でなぶり殺しにしようとしたがパトカーにさえぎられた。二人の後をつけていた仁科の報せによるものだった。香取はその夜から姿を消した。彼が0ラインに潜入したことを察知した仁科は神戸へ、ついで北陸の港町へ飛んだ。変装して密航船に乗込んだが、玲子に見破られ石炭部屋へ入れられた。そこに香取が監禁されていた。仁科は電線を利用してモールス信号でSOSを打った。香取は石炭に火をつけ火事のドサクサに脱出した。SOSが届き船の周りには警察のランチが--。香取と仁科は玲子の船室へおどりこんだ。自決しようとする玲子を香取が一瞬止めた。“香港-東京0ライン”は壊滅した。しかし第二、第三の0ラインが。仁科と香取は新たなる闘志をふるいたたせた。

「密航0ライン」の解説

横山保朗の脚本を、「けものの眠り」の鈴木清順が監督した、国際密輸組織をめぐるアクション・ドラマ。撮影は「君は狙われている」の峰重義と「トップ屋取材帖 消えた弾痕」の中尾利太郎が共同で担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督鈴木清順
出演長門裕之 清水まゆみ 小高雄二 中原早苗 永井智雄 木浦佑三 高品格 石崎克巳 内田良平 小沢昭一 東恵美子 千代侑子 嵯峨善兵 久松晃 初井言栄 川村昌之 野呂圭介 西形重治 島村謙次 小柴隆 山中太成 林茂朗 小坂翠 雪丘恵介 小泉郁之助 宮原徳平 杉幸彦 相原巨典 榎木兵衛
配給 日活
制作国 日本(1960)
上映時間 83分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「密航0ライン」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:49

広告を非表示にするには