おさい・権三 燃ゆる恋草 作品情報
おさいけんぞうもゆるこいぐさ
松江藩茶の湯の師範をつとめる浅香市之進が江戸へ出仕した。浅香の妻おさいに付文を再三寄こしていた川端伴之丞の卑劣な仕打ちが始まった。おさいは、人を介して縁談のあった槍の名手笹野権三を憎からず思っていたが、親のすすめに背けず浅香を夫としたのだ。毎日が淋しかった。権三も大殿の勧める伴之丞の妹お雪を貰うつもりの覚悟だった。そんな権三に伴之丞は事あるごとに邪魔立てし、あらぬことを言い放ったのだ。若殿出世の知らせがあり、大茶会が催されることになった。権三は総支配に選ばれ、浅香家家伝の奥義を求めておさいの許を訪れた。笹野家と川端家の家紋を染めた帯をしめているのに気づいたおさいは、自分のしごきをしめるよう権三に求めた。赤いしごきを庭に投げた現場を伴之丞に見られた。伴之丞は「不義者見つけたり」の大音声。おさい、権三は揃って浅香に斬られようと故郷を捨てた。ある夜、おさいの“女”がもだえた。しかし、権三は汚れのないままの体で死のうと拒否した。翌日大阪の蔵屋敷では浅香に会えなかった。二人はまことの女敵として討たれることが生きる道であると知った。権三は夜明けも知らず、おさいを抱いた。あくる日、やつれた浅香と娘のお菊、さいの兄の甚平がやって来た。不審顔で刀をもつ浅香に、権三はわれとわが身をぶつけるように斬られた。おさいの目も、やがて見えなくなった。
「おさい・権三 燃ゆる恋草」の解説
近松門左衛門の『鑓の権三重帷子』の映画化。渡辺邦男・上原輝男が脚色し「越後獅子祭(1960)」の渡辺邦男が監督した妻敵討ちの物語。撮影も「越後獅子祭(1960)」の渡辺孝。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:渡辺邦男
原作:近松門左衛門 出演:嵯峨美智子 森美樹 石黒達也 北条喜久 北竜二 夏川静江 田崎潤 名和宏 宇治みさ子 十朱久雄 永田靖 高山裕子 滝川美津枝 乃木年雄 海江田譲二 月宮乙女 天野刃一 春日昇 毛利二郎 中原伸 市川男女之助 尾上菊太郎 片岡市女蔵 弥生慶子 永井三津子 佐々木京子 西村公恵 北川昌枝 大東弘明 簔和田敏 夏木恵梨 花井緑太郎 佐乃美子 |
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配給 | 松竹 |
制作国 | 日本(1960) |
上映時間 | 96分 |
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