忍びの卍 作品情報

しのびのまんじ

徳川三代将軍家光は、三十歳を過ぎても一向に子宝に恵まれず、その上、相手をする女の下半身が金色のうろこに変っていくという事件がつづいて起って、すっかり女性不感症にかかってしまった。この事件を忍びの業と睨んだ柳生但馬守は、かつて柳生門下の剣客といわれた浪人刀馬を雇い、事件の解決にあたらせた。刀馬はまず、伊賀、甲賀、根来の各組から選出した男女十数人の忍者で、大奥警護にあたらせた。ある日刀馬は配下の根来忍者右陣の怪しい動きに目をとめ、あとをつけたが、女忍者陽炎のくノ一の術に捕われてしまった。陽炎は豊臣秀吉に領地を奪われた大名の娘で、お家再興のため南蛮忍法を学んで卍一族を結成し、家光の弟で将軍の座を狙う駿河大納言忠長と結託、家光の世嗣を絶やそうとしていたのである。しかし、陽炎は刀馬に一目惚れしてしまい、その油断をついた刀馬は逃げ出すことができた。ある日、家光が湯治に向ったという情報に陽炎は湯女に化けて家光に近づいた。陽炎はくノ一忍法で家光を腹上死させようという作戦だった。しかし、家光の危機を前もって知った刀馬が、家光に変装して陽炎を待っていたのだった。お家再興のためにすべてをかけていた陽炎だったが、一度恋した刀馬には術も効力を失ってしまい、自から刀馬に斬られてしまった。こうして、忠長は敗北をさとって切腹し、事件は解決した。だが役目を果した刀馬は、仕官の勧めを断り、大奥一の美女といわれ、陽炎とそっくりの顔をしたお園を拝領すると、城下を離れて行った。将軍家光は健康体に回復し、七年のちに、第一子が誕生、生涯に五男一女をもうけたという。

「忍びの卍」の解説

山田風太郎の原作(報知新聞連載・講談社刊)を、「日本暗黒史 情無用」の佐治乾と小野竜之助が共同でシナリオを執筆し、「任侠 魚河岸の石松」の鈴木則文が監督した忍者もの。撮影は「三人の博徒」の鈴木重平。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督鈴木則文
原作山田風太郎
出演夏八木勲 桜町弘子 桜町弘子 遠藤辰雄 山本麟一 潮健児 桑原幸子 真理明美 真理アンヌ 真山知子 菅貫太郎 山城新伍 曽我廼家明蝶 小松方正 大木実 関根永二郎 堀正夫 中村錦司 花柳小菊 三島ゆり子 霧立はるみ 小川真理子 大前均 河村満和 熊谷武 志賀勝 阿波地大輔 三浦徳子
配給 東映
制作国 日本(1968)
年齢制限 R-18
上映時間 89分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:50

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