涙くんさよなら 作品情報
なみだくんさよなら
ワシントン。父親がアメリカ人、母親を日本人にもつジュリーは、父が死亡したので母を訪ねて日本へ渡ることになった。みなし児のため、ジュリーの周囲の入れ知恵で、父の死によるショックで口がきけなくなったことにして、慈善団体の援助をうけることができたからだ。無論、日本の慈善団体もだまっていなかった。日本の慈善団体代表が、猪又SAT・TV社長夫人だったことから、SATは強者、御前をキャップに母親捜し大キャンペーンを実施することになった。日本に到着したジュリーは、慈善団体やマスコミの功利的な態度に嫌気がさし、一人で昔母親が芸者をしていた料亭“山岡”を訪ねた。“山岡”の女将の子健や、ヤング・アンド・フレッシュの三人と雅子達は、取巻きの売名行為に抵抗を感じ自分達の手で、ジュリーの母親を捜し出すことを誓った。ポンコツカーに乗った七人の若者は、一路、母葉子の転居先京都の“嶋の家”へ向かった。一方、健達の情報をキャッチした御前達は、母親探しのドキュメント・フィルムを作成することになり、ジュリー達を尾行した。虚々実々、二組の間に東海道珍道中が繰り広げられた。やっとのことで追跡を振り払ったジュリー達は、待望の“嶋の家”へ到着した。しかしそこで知らされたのは、思いがけなく葉子の死だった。すなわち、財閥の夫人におさまっている葉子は、涙ながらにも、現在の地位を棄てることができず、娘を目の前にしても母親と名乗ることができなかった。醜い大人達を前にジュリーは、口が不自由だと装っていたことも忘れて大声で泣きわめいた。ジュリーの真実を知った大人達は、今度はいともたやすく彼女を攻撃する側に立つのだった。そんなジュリーを励ますのは健達以外になかった。ジュリーは、温い健達の友情を胸に、再会を約束して日本を飛びたった。そこには、希望に満ちた青春群像があった。
「涙くんさよなら」の解説
「帰ってきた狼」で共同執筆した倉本聰と明田貢がシナリオを担当。「帰ってきた狼」の西村昭五郎が監督した、青春音楽路線第一作。撮影は「放浪のうた」の姫田真佐久。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:西村昭五郎
出演:ジュディ・オング 山内賢 和田浩治 杉山元 木下雅弘 太田雅子 伊藤弘子 岡村文子 本郷淳 柳瀬志郎 武藤章生 湯川れい子 波多野憲 長弘 糸賀靖雄 平塚仁郎 伊藤寿章 鴨田喜由 新井麗子 原恵子 細川ちか子 三崎千恵子 晴乃チック 晴乃タック 黒田剛 近江大介 衣笠真寿男 スパイダース ジョニー・ティロットソン |
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配給 | 日活 |
制作国 | 日本(1966) |
上映時間 | 82分 |
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