われら劣等生 作品情報
われられっとうせい
東和高校三年の新聞部員横田大助は、母一人子一人でアパートの一室をかりて暮していた。母とき子には愛人の松本がいたが大助は「おふくろもまだ若いんだから--」と割り切っていた。だが卒業も間近になり、家の事情で進学をあきらめなくてはならなくなった大助は、勉強するはりを失っていった。が、ある日、大助はとき子から、大学に行けるかも知れないと言はれた。松本が学資を出してくれるというのだ。大助は母を思って、いったんは断ったものの、心の動揺をおさえることはできなかった。そんなとき大助と同じ新聞部員、清水哲夫が編集会議の席上「ミス東和高校人気投票」の企画を提案した。しかし進学、就職を間近にひかえた部員たちは、後のいざこざを恐れて、この企画に消極的だった。そのとき大助が立ちあがった「俺が責任をとる、高校最後の楽しい思い出をつくろうではないか--」この大助の発言に部員たちも引きずられて、この企画を強行することにきまった。やがて「ミス東和高校人気投票」が発表され、校内は騒然となった。特に勉強嫌いの滝川やラグビー部のキャプテン高原はまっさきに賛同した。一方大助に仄かな恋心をよせるみち子、寿美枝、君子らも、表面は男の子の横暴に顔をしかめながらも自分の票数を気にしていた。だが、やがてこの企画が教員の間にも知れ渡り、大論争の末、中止させるべきだという強硬意見が強くなった。この企画の首謀者として大助も教員室に呼ばれた。が、大助は自説をまげず必ず僕の手で始末をつけると言い残して教員室を去った。やがて投票日になった。大助は、集った投票紙を校庭にぶちまけると火をつけて燃してしまった。そして、大助はそのまま学校を退学すると、力強く社会へふみだしていった。
「われら劣等生」の解説
鈴木亮の原作「現代高校生気質・われら劣等生」を「赤いダイヤ」の柳沢類寿が脚色、日本テレビ・ディレクターの佐藤雄三が監督した青春もの。撮影は「雌・めす・牝」「この道赤信号」の岩橋秀光。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:佐藤雄三
原作:鈴木亮 出演:いしだあゆみ 香山ユリ 高石かつ枝 田村正和 太田博之 原裕介 安達明 進一彦 清水幸平 市井博子 佐々木愛 近藤良典 星紀市 市川千代 十朱久雄 松村達雄 若宮五郎 阿部進 有沢正子 寺島信子 水の也清美 三鈴恵以子 林家三平 牧伸二 高橋けい子 梶光夫 |
---|---|
配給 | 松竹 |
制作国 | 日本(1965) |
上映時間 | 87分 |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「われら劣等生」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。