くノ一忍法 作品情報
くのいちにんぽう
大阪落城の前夜、真田幸村は豊臣の血が断絶するのを恐れ、信濃の女忍者、お喬、お眉、お瑶、お由比、お奈美の五人に命じて、秀頼の子供をみもごらせた。一方千姫はこの五人の女忍者を連れて、大阪城を脱出したが、探知した家康は、豊家の血を断絶せんと伊賀忍者、鼓隼人、七斗捨兵衛般若寺風伯、雨巻一天斎、薄墨友康の五人に、女忍者殺害の命を与えた。千姫御殿にとじこもった千姫に坂崎出羽守は強引に結婚を迫ったが、家康はこれを受けつけなかった。業を煮やした出羽守は三人の家臣を千姫御殿に差し向けたが、信濃忍法筒涸らしの術により殺害された。家康派遣の伊賀忍者の薄墨は、くノ一化粧の術でお奈美を仕止め、お奈美になりすましたが、お奈美が死に際にかけた月の輪術にかかり命を断った。薄墨の後を引きついだ一天斎は、伊賀忍法花開きの術で、お喬に男の匂いをふりかけた。お喬は男の身体を狂い求め、最後に、信濃忍法天女貝の術により一天斎の身体をはさんだ。そして一天斎はお眉の手裏剣で倒れた。狼狽した家康は二の丸改築の人柱を差し出すよう千姫に命じた。お眉は自ら人柱をかって出ると、竹千代の乳母阿福を裸体にして、阿福にからみつき阿福の体内に胎児をうつしかえた。お眉は忍法やどかりの術で虎口を脱したが、忍法日影月影の術にたけた風伯は、阿福の変化を知り堕胎の手術を行うことになったが、お瑶は胎児をお眉に移すと、筒涸らしの術で風伯を倒し、阿福の体から胎児を奪い返した。その頃、隼人は、千姫の美しい裸体をかいま見、強く魅せられていた。千姫は、お眉、お瑶、お由比の嘆願で、出産が終るまで人里離れた山中に逃れることにしたが、動きを探知した隼人、捨兵衛は後を追った。伊賀忍者の気配を嗅ぎつけたお瑶は、捨兵衛と対決したか、伊賀忍法鞘おとこの術でお瑶は倒れた。その捨兵衛をお眉は倒したが、自分もまた崩おれた。生き残った千姫とお由比は、洞窟の中に潜んだが、半蔵のひきいる黒鍬衆の鉄砲で、陣痛の始った由比を射たれた。由比は重傷の中で男子を出産した。千姫は、赤子を抱きしめて、秀頼の子とともに江戸域に入った。千姫を守っているのは、今は千姫を愛している隼人であった。
「くノ一忍法」の解説
山田風太郎の同名小説を「月曜日のユカ」の倉本聰と「間諜」の中島貞夫が共同で脚色、中島貞夫が監督した忍者もの。撮影は「忍者狩り」の赤塚滋。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:中島貞夫
原作:山田風太郎 出演:芳村真理 中原早苗 三島ゆり子 金子勝美 葵三津子 野川由美子 大木実 待田京介 吉田義夫 山城新伍 小沢昭一 曽我廼家明蝶 木暮実千代 品川隆二 北村英三 市川小金吾 笹みゆき 松代章子 小島恵子 佐藤綾子 露口茂 |
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配給 | 東映 |
制作国 | 日本(1964) |
上映時間 | 87分 |
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