間諜(1964) 作品情報
かんちょう
徳川末期、阿波蜂須賀藩を中心に、倒幕の陰謀ありと探知した幕閣は、三人の間謀、南、佐々木、松山を四国へ送った。が、これを事前にキャッチした阿波藩隠密取締り役、三田村軍十郎を中心とする阿波間諜は、巧みな情報網を張り、秘密を守ろうとした。南らの第一の目標は、以前潜入したまま行方不明になった間諜吉岡をみつけ出すことだ。南は徳島城下にある賭場で、吉岡が藍工場に向ったまでの足どりを得た。佐々木が藍工場に忍び込んだが、捕えられ、拷問を受けた。一方勘定奉行波藤が指揮する地下工作は着々と行われ、阿波踊りの混雑を利用して武器弾薬を輸送し、さらに佐々木、吉岡を囮に幕府間諜一掃をもくろんだ。それを知ってか知らずか、血気にはやる松山は、佐々木救出を計った。待ちかまえていた鉄砲隊の銃が火を吹こうとした瞬間、南がかけつけ、群衆を利用して、鉄砲隊を錯乱させ、佐々木を救い出した。佐々木の報告によれば、阿波踊りの三日間こそ、三人に与えられた最後のチャンスなのだ。一刻の休息も許されない。南は御船蔵探策にあたり、佐々木と松山は再び藍工場に潜入した。この藍工場こそ、火薬倉なのだ。藍職人の中にもぐりこんだ佐々木は、火薬庫を爆破したが、自身も自爆して、果てた。また松山も船着場の軍船爆破に成功した。一方南は御船蔵に忍び入り、ひん死の百姓から、秘峰西ケ峰に大掛りな秘密工作場がある事を聞き出し、南とともに西ケ峰に向った。夜を待った南は、自分を囮に松山を敵陣に潜入させた。南は捕われ、拷問のすえ斬殺された。松山は、そのすきに火薬工場を爆破した。二人の先輩を失った松山の心は暗かった。が、そんな彼にまた次の任務が待っていた。
「間諜(1964)」の解説
長谷川公之と宮川一郎の原作を「人生劇場 新・飛車角」の沢島忠と中島貞夫、鳥居元宏が共同で脚色、沢島忠が監督した時代劇。撮影は「大殺陣」の古谷伸。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:沢島忠
原作:長谷川公之 宮川一郎 出演:内田良平 松方弘樹 緒形拳 野川由美子 宗方奈美 楠侑子 田中邦衛 三島雅夫 有馬宏治 唐沢民賢 菅貫太郎 有川正治 兼田好三 岩尾正隆 西田良明 津田健二 疋田圀男 脇中昭夫 国一太郎 源八郎 前川良三 鳳啓助 京唄子 丘路千 結城哲也 春日弘 春路謙作 大浦和子 高橋漣 山田光子 矢奈木邦二郎 有島竜司 小田真司 那須伸太朗 西春彦 平沢彰 岡島艶子 市川裕二 村居京之輔 浪花五郎 五里兵太郎 天津敏 |
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配給 | 東映 |
制作国 | 日本(1964) |
上映時間 | 104分 |
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