いいかげん馬鹿 作品情報

いいかげんばか

捨て子の安吉は源太爺さんに拾われ、瀬戸内海の平和な島で自由気ままに育った。そのころ疎開してきた少女弓子は、安吉にとって近づき難いアイドルであった。ある日安吉は弓子に海の底の魚をみせてくれとせがまれ、二人は海に小舟をのりだした。しかし舟は沖に流され、やっとの思いで救け出されたものの、安吉は源太爺さんにこっぴどく怒られたことから島を逃げ出した。それから十年、弓子は岡山大学に通学し、安吉はすっかり調子のいい男になっていて、島の文化に貢献するという触れ込みで三流楽団を連れて帰ってきた。しかしインチキ楽団といかがわしいショウですっかり信用をおとした。おりもおり源太爺さんの弟茂平がブラジルで成功して帰ってきた。安吉はそれに便乗し、ブラジルへ行くことを宣伝したが、捨て子の彼には戸籍が無いため渡航は出来なかった。引込みがつかなくなった安吉は、密航を企てたが失敗した。町は、安吉の馬鹿さかげんを笑うことで話題が賑った。それから一年安吉は小説家舟山を連れて帰って来た。村長はこの機会に島を大々的に紹介してもらおうと、連日大サービス。しかし舟山は偽物とわかり、安吉はまた借金をしょいこんでしまった。だが舟山が書いたドラマに島が紹介されたため島はレジャーブームでわきかえった。勢いづいた安吉は底をガラス張りにした観光船をつくったがそれが沈んでしまい、またまた島を逃げ出した。時が流れ、島には沈まない水中観覧船が出現し島は安手な観光地に変っていった。小学校の先生となった弓子は修学旅行で大阪に行き、水中メガネを売る安吉の姿をみつけた。弓子の声に振りかえった安吉の首にはいつか贈った赤いスカーフがまかれていた。

「いいかげん馬鹿」の解説

「馬鹿まるだし」の山田洋次「下町の太陽」の熊谷勲と大嶺俊順が共同でシナリオを執筆、山田洋次が監督した人情もの。撮影もコンビの高羽哲夫。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督山田洋次
出演ハナ肇 岩下志麻 花澤徳衛 桑山正一 松村達雄 殿山泰司 石黒達也 犬塚弘 渡辺篤 荘司肇 水科慶子 山本幸栄 織賀邦江 谷晃 土紀洋児 川村禾門
配給 松竹
制作国 日本(1964)
上映時間 86分

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最終更新日:2023-12-09 02:00:05

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