惜別の歌 作品情報

せきべつのうた

三崎明は、傷心の思いで故郷の仙台へと帰って来た。少し前まで彼は東京の緑川高校で体操教師をしていたが、ある日町のチンピラと喧嘩したことからPTAの逆鱗にふれ、生徒に惜しまれながらも学校を去ったのだった。彼は、昔恩になった神戸組を訪れたが、神戸組は今は親分も亡く、未亡人を助けるのは常次郎一人というさびれ方だった。乾分の一人兵頭が組を裏切り、仙台の大部分を縄張りにしていたのだ。三崎は、兵頭に怒りを感じながらもヤクザになることに踏み切れず、ぶらぶらしていた。そんなある日、親分の三回忌がやって来た。そこで三崎と出逢った兵頭は、三崎を警戒しはじめた。兵頭は神戸組をたたきつぶすことを決心し、神戸組の最後のショバであるさくらマーケットの乗取りを始めた。あばれ込んだ兵頭の乾分はマーケットで荒れ狂い、ついに常次郎まで殺してしまった。それを知った三崎はついに起ち上った。教師の自分を振り払い、ヤクザになった三崎の様子は一変した。その変りように神戸一家は大喜びだった。一方、三崎に思いをよせはじめた兵頭の娘美那子は、父と三崎と二人の間に事が起こるのを悲しむのだった。マーケット乗取りに兵頭が使った金は百万と知った三崎は、それを賭博でかせごうと塩釜の賭場へと向った。だが運悪く手入れ、ようやく三崎は町へにげのびた。だが、手入れも兵頭が警察にさしたためと知った三崎の怒りは爆発し、彼はついに兵頭に殴り込みをかけた。一人で乗り込んだ三崎を囲む兵頭たち、やがて兵頭の拳銃が火をふいた。だが、一瞬早く、かけつけた三崎の乾分哲次の匕首が兵頭の背中にとんでいた。倒れる兵頭。翌日、親分の墓前に盃を返した三崎は、美那子への惜別の悲しみをこらえながら、立去るのだった。

「惜別の歌」の解説

「黒い傷あとのブルース(1961 野村孝)」「北帰行より 渡り鳥北へ帰る」「さすらい」に続く小林旭のヒットソングの映画化第四弾。「抜き射ち風来坊」の山崎巌と山野良夫が共同で脚本を執筆、「さすらい」の野口博志が監督したアクションもの。撮影は「兄貴」の永塚一栄。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督野口博志
出演小林旭 笹森礼子 白木マリ 田代みどり 金子信雄 殿山泰司 平田大三郎 草薙幸二郎 高野由美 深江章喜 雪丘恵介 浜口竜哉 二階堂郁夫 石崎克巳 加原武門 小泉郁之助 松本染升 長弘 小竹省三 小島忠夫 里実 沢美鶴 黒田剛 若原初子 水木京二 八代康二 志方稔
配給 日活
制作国 日本(1962)
上映時間 81分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:52

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