どじょっこの歌 作品情報

どじょっこのうた

戦災孤児の芹沢浩子は、教会付属の託児所の保母として働いていたが、空襲でうけた背中の打撲傷が軽いカリエスになって再発、近くの吉見病院に若い院長昌哉のはからいで入院した。昌哉の弟高行は、以前から子供たちと“どじょっこの歌”を歌う浩子の声に魅せられており、二人は急速に親しくなった。退院して間もなく、高行の車で浩子と子供たちは遠足に出かけた夜、二人は将来を固く誓った。高行の両親は、息子が戦災孤児と結婚することには大反対で、高行は浩子との愛をつらぬこうと一人アパート暮らしをはじめた。その部屋で、高行は浩子を求めたが、結婚を純潔で飾るのだという浩子の言葉にハッとした。ところがその夜、浩子は幼いときから一緒に暮らした信夫に、眠っているスキに犯され、絶望した彼女は家出してしまった。浩子を失った高行は、全学連のデモに参加したりして憂欝を紛らしていた。国会議事堂前が警官の警棒で血ぬられた夜、下町のラーメン屋のテレビで凄惨な高行のクローズ・アップを見た浩子は夢中で国会前へ駆けつけたが、デモの一員と間違えられて留置されてしまい、高行には逢えなかった。やがて冬がきた。高行は私立探偵をたのみ、やっと浩子を探しあてた。一年ぶりの二人きりのクリスマス--。浩子は思い切って信夫とのことを告白した。浩子を罵った高行も、彼女が泣きながら去ってゆくと、我にかえって飛び出した瞬間、トラックにはねられた。病院のベッドで高行は浩子をもとめて悶えた。夏が過ぎ、秋が去り、またクリスマスが近づいたころ、慣れぬ女工暮らしでカリエスを悪化させ、またきたない病院に入っている浩子が見つかった。すぐさま、昌哉院長のはからいで彼女は吉見病院に移された。高行も浩子も、涙でたがいに許し合った。病院の窓の外では、子供たちが“どじょっこの歌”を歌っていた。

「どじょっこの歌」の解説

土山忠滋の原案を「森と湖のまつり」の植草圭之助と後藤望が共同で脚本を執筆。「俺は死なないぜ」の滝沢英輔が監督した社会ドラマ--。撮影は「闘いつづける男」の横山実。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督滝沢英輔
出演浅丘ルリ子 高橋英樹 葉山良二 東恵美子 下元勉 波多野憲 小沢昭一 重盛輝江 河上信夫 福田トヨ 鈴村益代 堺美紀子 潮京以子 須田喜久代 木室郁子 渡辺高光 矢頭健男 野村隆 鏑木はるな 川村昌之 奈良岡朋子 高野誠二郎 金井克予 高田栄子 石崎克巳 夏今日子 林茂朗 糸賀清雄
配給 日活
制作国 日本(1961)
上映時間 88分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「どじょっこの歌」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:52

広告を非表示にするには