野良猫ロック 暴走集団’71 作品情報
のらねころっくぼうそうしゅうだんななじゅういち
新宿のある公園の芝生に、寝袋で眠るユーモラスな集団があった。この集団はピラニアをリーダー格に、レモン、シンコ、振り子、隆明、マッポなどがメンバーの、新宿をさすらう陽気で奇抜なフーテンたちだった。振り子と隆明が、早起きしてじゃれあっているところへ、真っ黒なミリタリールックに身をかためた黒い親衛隊ブラックSSの5人組が突然現われた。このブラックSSは、地方の町のボスで隆明の父親でもある荒木義太郎が、家出をした隆明を連れ戻すために差し向けたものだった。抵抗した隆明は、はずみでSSの一人を刺し殺したが強引に連れていかれてしまった。振り子は隆明を庇うため殺人の罪を被り、鑑別所に入れられてしまったが、隆明会いたさに仲間と脱走し、隆明のいる町へと向った。一方、ピラニアたちも振り子を守るため、町へと出発した。町へたどり着いた振り子は、SSに捕えられ、荒木邸の地下室に閉じこめられてしまった。これを嗅ぎつけたピラニアたちは、振り子を救い出すために、町外れの無人別荘にアジトを構えた。しかし、荒木を始めとする町の住人たちが、異様なフーテン集団を見逃すはずがなく、一体となってピラニアたちを攻撃し始めた。隆明も一旦は父親の荒療治に変心したものの、振り子への愛が再び甦り、振り子と共に荒木邸を脱出し、ピラニアたちが立て籠もる荒れ果てた鉱山へと向った。やがて、町ぐるみの荒木対ピラニアたちの壮烈な銃撃戦が始まる。降服しようとした隆明は総統に射殺され、駆け寄った振り子もまた、銃弾に倒れた。ダイナマイトを手にしたピラニアが総統に抱きつき、自爆、荒木もそれに巻き込まれて死んだ。生き残ったフーテンたちはダイナマイトを投げつけ町の住人を追い払う。やがて、鉱山は静寂さを取り戻した。
「野良猫ロック 暴走集団’71」の解説
新宿をネグラにする、自由気ままなフーテンが捲き起こすグループ・アクション。“野良猫ロック”シリーズ第五作。脚本は「新宿アウトロー ぶっ飛ばせ」の永原秀一と「やくざ番外地」の浅井達也。監督は「新宿アウトロー ぶっ飛ばせ」の藤田敏八。撮影も同作の萩原憲治がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1971年1月3日 |
---|---|
キャスト |
監督:藤田敏八
出演:原田芳雄 藤竜也 梶芽衣子 司美智子 青木伸子 高野沙里 小磯マリ 久万里由香 夏夕介 鈴木利哉 常田富士男 稲葉義男 地井武男 范文雀 郷えい治 藤木孝 前野霜一郎 小島克也 浜田寅彦 堺正章 |
配給 | ダイニチ映配 |
制作国 | 日本(1971) |
上映時間 | 87分 |
動画配信で映画を観よう! [PR]
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2017-10-01
エンドロールの最後に12.23の期日が。其の翌日がクリスマス・イブだからなのか、奇しくも藤田敏八監督版の本編の野良猫ロックの顛末がアウトローで自己犠牲的な処で終わる…。青春愚連隊どもの痛み分けが印象的だ!政治権力・利権の犬と化したSS暴力団に立ち向かう瀬戸際の一匹狼の美学が在ったー。