ジーンズブルース 明日なき無頼派 作品情報

じーんずぶるーすあすなきぶらいは

都心のバーの一室。バーのママ・聖子は、自分の体に貧りつく中年男のマスターを無表情で見つめている。彼女は、こんな毎日の生活に厭きが来ていた。マスターが留守のある日、聖子はレジから札束をワシ掴みにすると、駐車中の車に飛び乗り走らせた。チンピラ・片桐次郎は、殺し屋の片捧をかついで高利貸しを殺したが、自分も殺されそうになったので、彼らが高利貸しから取り上げた500万円を盗むと、自動車に飛び乗り、逃走した。郊外の十字路で、聖子の乗る車と、次郎の乗っている車が衝突してしまった。二人はお互いにいがみあったが、この事故で急停車した車をみつけると、二人はその車に飛び乗りハイウェイを猛スピードで走らせた。大金を持ち逃げされていきり立つ殺し屋のボス・本郷と、本郷の手下・早川と石松、高利貸しを騙した女・マリーたちは、次郎の足どりを追った。初めての夜、聖子と次郎はモーテルで一夜を過した。欲望をむき出しにして次郎は聖子に迫ったが、彼女の激しい抵抗にあった。翌日、追手に発見された二人は、コンテナの中に逃げ込んだが、そのまま舞鶴まで運ばれてしまった。舞鶴につくと二人は咄嗟にバイクにまたがり逃走した。そして雪山でハンターから猟銃を手にした聖子と次郎は、急に気が大きくなり、ガソリン・スタンドや、やくざの賭場などを次々に襲い、銃を乱射した。やがて二人は、次郎の故郷の山陰へ向った。ところが、山陰に先廻りしに本郷たちは、次郎の妹・百合子を脅かして次郎をおびき出した。そして現われた次郎を本郷たちは、滅多打ちにした。不穏な空気を察知してかけつけた聖子は、銃で本郷たちを散らし、瀕死の次郎を手当した。この間にも、数十人の警官隊が、刻々と二人に迫っていた。聖子は、百合子の目前で、痛みに絶えきれず苦悶を訴える次郎の心臓を一撃した。一瞬、聖子の目は涙で曇るが、やがてやり場のない怒りが爆発して、じわじわと包囲の輪を縮めてくる警官隊に銃を向けた……。

「ジーンズブルース 明日なき無頼派」の解説

精神的に満されぬ現代社会から脱皮を計る二人の若者が、短時間ではあるが二人だけの青春を精いっぱい生き、自滅するまでを描く。脚本は「ネオンくらげ 新宿花電車」の金子武郎、監督は脚本も執筆している「東京=ソウル=バンコック 実録麻薬地帯」の中島貞夫、撮影は「恐怖女子高校 アニマル同級生」の増田敏雄がそれぞれ担当。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1974年3月30日
キャスト 監督中島貞夫
出演梶芽衣子 渡瀬恒彦 加納えり子 内田良平 室田日出男 川谷拓三 堀越陽子 川浪公次郎 北村英三 山本麟一 丸平峰子 菅貫太郎 葵三津子 北川俊夫 美川麗子 曽根晴美 奈辺悟 山田良樹 畑中伶一
配給 東映
制作国 日本(1974)
上映時間 91分

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最終更新日:2024-06-26 02:00:05

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