実録ジプシー・ローズ 作品情報
じつろくじぷしーろーず
ジプシー・ローズは、昭和10年、九州、久留米に生まれた。ローズが小学生のころ、太平洋戦争が終り、満州で芸者をしていた、という腹違いの姉が引き揚げてきた。ローズの母が死んでからは、この姉の世話になった。昭和24年、14歳のころに、長谷川一夫の新演技座のショーチームが博多にやってきた。ローズは、その魅力に惹かれ、姉の励ましもあって、チームとともに上京し、一座の小道具主任の家においてもらいながら、浅草の舞台に出るようになった。やがて、ストリップ演出の元祖ともいわれる正邦乙彦に認められて、徐々にローズの踊り子としての才能がひき出されていった。正邦の存在はローズにとって、マネージャーであり、演出家であり、教師であり、そして恋人でもあった。常盤座、金竜館、浅草公園劇場、横浜オペラ館など、ローズの出演する舞台は広がり、昭和27年~28年ごろ、東劇バーレスクに出演したジプシー・ローズの名は、ストリップの女王の誇りを欲しいままにした。ローズ独得のグラインドが、世の男たちを興奮の虜にしたのだ。ところが、ある日、東劇で「シェーン」の特別試写会に皇太子が臨席することになったのだが、その御召し車を、東劇と間違えて東劇ハーレスクの入口に着けてしまった。その入口には、ローズが股をひろげた写真が飾ってあった。大谷社長は、大いに恐縮して、以後、東劇バーレスクでのストリップ興行を中止してしまった。この事件は、ローズにとって大きな衝撃であり、彼女の挫折の初まりとなった。やがて、昭和32年ころから、ローズのドサ廻りが始まり、酒びたりの日日がつづいた。そんな彼女にとって、正邦が唯一の頼りだった。しかし、ドン底の悲哀に自殺未遂などをおかした後、山口県防府市にてバーを開いた。和服を着たローズは、とても良いママとなった……。昭和42年、ジプシー・ローズは突然心臓麻痺で、32歳という若い生涯を終えた。
「実録ジプシー・ローズ」の解説
日本のモンローと呼ばれ、幅広いファンを熱狂させた踊り子ジプシー・ローズの神秘なヴェールで包まれた私生活を描く。脚本は大原清秀、監督は「団地妻 昼下りの誘惑」の西村昭五郎、撮影も同作の山崎善弘がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1974年2月6日 |
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キャスト |
監督:西村昭五郎
出演:ひろみ麻耶 坂本長利 二条朱実 五條博 森甲律子 真木ひろみ 中平哲仟 島村謙次 織田俊彦 吉野あい 近江大介 高橋明 芝さなえ 加納愛子 朝焼ユキ子 |
配給 | 日活 |
制作国 | 日本(1974) |
上映時間 | 76分 |
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