11人いる! 作品情報

じゅういちにんいる

惑星国家が星間連盟を結んだ遥かな未来。新しい宇宙時代を担う人材を育成する宇宙最高峰の大学「コスモ・アカデミー」では、3年に一度の入学試験が行われ、様々な星系から受験生が集まっていた。テラ(地球)系の片隅の惑星シベリーヌから来たタダは、宇宙パイロットになる夢を胸に幾つかの難関を突破して最終試験に臨んだ。その試験とは選ばれた受験生たちと一緒に、ある惑星の軌道を廻る漂流宇宙船で53日間共同生活を行うというものだった。エスペランサ号に乗り込んだタダのグループの受験生は、宇宙工学コースを志望するガンガ、力だめしのために受験に来たサバ系の小惑星の若き王バセスカ、同じサバ系の貴族の御曹子・四世、合格すれば男になる許可がおりるという両性体のフロル、電子工学に詳しいアマゾン、植物に興味を待つトト、全身が青い鱗の様な長身の青年ヌー、気のよさそうな赤鼻、小柄で褐色の肌をしたチャコ、岩石人間ともいうべき石頭と11人いた。だが、定められた受験生の人数は10人だったのだ。タダが潜在的に持つ直感能力でも誰が11人目かは見つけることができない。緊急事態用の連絡ボタンを押せば失格になるため、11人は猜疑を抱きながら不安な53日間を過ごし始めた。彼らに追い打ちをかけるように、エスペランサ号は軌道をはずれて太陽へ落下しはじめた。更に船内温度の急上昇によって異常繁殖した電導ヅタにデル赤ハン病のウィルスが発生。タダは子供の時にこの船に乗り合わせていたことを想い出した。乗客の9割がデル赤ハン病で死んだのだ。そんな時、船内コンピュータの修理中にガンガが重傷を負う事故が起き、タダが現場に居合わせたため皆の疑惑の目が向けられる。発病したガンガはクロレラ培養のサイボーグだったためワクチンを採り、また船内で爆発を起こし船の軌道を変えることに成功、危機を脱出した。だが、フロルが発病した。ワクチンが効かなかったのだ。全員、連絡ボタンのスイッチを押すことに同意する。悔しがるフロルに、タダは優しい言葉をかけ心を通わせた。そして、救助艇がやって来たが、教官として現われたは石頭だった。協調性、適応性などを試すため粉れ込んでいたという彼は、10人に合格を告げた。

「11人いる!」の解説

宇宙を舞台に10人の大学受験生の葛藤を描いたサスペンス・アニメ。萩尾望都原作の同名漫画のアニメ化で、脚本は今泉俊昭と小出一巳の共同執筆。監督は「巨人の星(1982)」の出崎哲と冨永恒雄がそれぞれ担当。主題歌は、川上進一郎(「僕のオネスティ」)。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1986年11月1日
キャスト 監督出崎哲 冨永恒雄
原作萩尾望都
出演(声)神谷明 河合美智子 田中秀幸 古川登志夫 玄田哲章 鈴置洋孝 若本紀昭 TARAKO 塩屋浩三 柏倉つとむ 池水通洋 橋本晃一
配給 東宝
制作国 日本(1986)
上映時間 91分

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「11人いる!」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:54

広告を非表示にするには