すかんぴんウォーク 作品情報
すかんぴんうぉーく
東京湾を一人の青年がバタフライで泳いでいる。青年は広島の高校3年生、民川裕司といい、演劇を志して夏休みに家出をしてきたのだ。金のない裕司は広島からヨットに乗せてもらい、東京湾で海に飛び込み晴海に上陸すると、はとバスに紛れて乗り込み六本木に向う。自動販売機の下に落ちている金を拾って履歴書を買い、パンの木という喫茶店のウェイターとなった。裕司は同僚の吉夫のアパートに転り込んだ。吉夫はロックスターに憧れ、何度もオーディションに落ちた経験があり、裕司は彼に演劇への夢を語る。店には純情派タレントの亜美が常連としてやって来るが、裕司は一目で彼女に惹かれてしまう。亜美は純情派として行きづまっており、そんな気分の中に現れた裕司は爽やかな存在で二人は仲のいい友だちになる。吉夫はマスターの白木やレジの淑江に応援され、テレビのオーディション番組に出演するが落選してしまい、それを機会に吉夫と裕司は店を辞め、ライヴディスコのボーイとなる。裕司も本物の舞台を観てすっかり自信をなくしているときだった。ある日、二人はディスコに出演するバンドと喧嘩をしてメンバーにケガを負わせてしまう。二人は欠けた人員を埋めるためにステージに立つと、裕司は一気に人気者になり、スカウトされて店を出ていく。しかし、マネージャーの考えと裕司のやりたい音楽とはズレがあり、売れない毎日にイラ立っているとき、放送局で亜美と再会し、二人はその夜、体を重ねる。亜美は裕司以上にマスコミから忘れられた存在となっており、ある決意をしていた。数日後、裕司はバンドを去り、関川というヨットハーバーの管理人のところに転り込み自分の音を探し求める。一方、亜美はポルノ映画出演を表明、その頃、吉夫は裕司を出せという客に罵声を浴びせる毒舌タレントとして売り出していた。一年後、裕司の送ったカセットが大手レコード会社で採用となり、彼は多額の宣伝費で一気にスーパースターに昇り上がる。しかし吉夫は、かつて裕司と二人でザン飯を漁り、サラ金の取り立てで恐喝まがいのこともやり、あいつはポルノ女優の亜美とも関係していたと舞台で話した。これで裕司のCMはキャンセルとなり、売り出し計画も中止となった。そんな中で裕司は吉夫を恨むこともなく、あっさり自分を捨てたレコード会社にも見切りをつけ、今を生きようと歩みはじめるのだった。
「すかんぴんウォーク」の解説
演劇志望で田舎から上京して来た青年を中心に、ロックシンガーを夢見る若者や売り出し中の女優たちの青春群像を描く。脚本は「俺っちのウエディング」の丸山昇一、監督は「風の歌を聴け」の大森一樹、撮影は「団鬼六 美女縄化粧」の水野尾信正がそれぞれ担当。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1984年2月11日 |
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キャスト |
監督:大森一樹
出演:吉川晃司 山田辰夫 鹿取容子 田中邦衛 蟹江敬三 平田満 原田芳雄 神山繁 大門正明 工藤堅太郎 西田健 白川和子 高瀬春奈 赤座美代子 宍戸錠 |
配給 | 東宝 |
制作国 | 日本(1984) |
上映時間 | 105分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「yuki」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2018-03-29
中学生の時に劇場で観て、家のVHSでも何度も観ました。最近また観ましたが、やはりとてもパワーをもらえる映画でした。大人になってもこの頃の夢を求めて飛び出して行くと、ワクワクする気持ち、挫折を経験してほろ苦い気持ち、刺激的な人との出会い、新しい街の景色、この頃の夢見る気持ち、夢に挑戦していくパワーをずっと持ち続けて行きたいって思える映画。この映画に影響を受けたとか、人生が変わったという人もけっこういるみたいで、私と私の兄弟もその中に入ってます。吉川氏のファンじゃなくても何かを感じ取れるいい映画だと思います。