J&S さすらいの逃亡者 作品情報
じぇいあんどえすさすらいのとうぼうしゃ
ジェド・トリガート(トマス・ミリアン)は西部に知られる無頼のお尋ね者。ある日、立ち寄った町で、かつてジェドのため刑務所長の職を追われ、復讐の念を燃やし彼を追う保安官フランシス(テリー・サバラス)の待ち伏せを食う。彼を助けたのは墓堀人の姪のじゃじゃ馬娘ソニー(スーザン・ジョージ)。無法者に憧れる彼女は、「犬のようについて来い!」と、ジェドの言うがまま彼に付従う。ジェドの仲間のメキシコ人が住む逃亡先の村ではじめて人を射殺した彼女は、ショックが昂じて、町へ戻る手前の国境の納屋で夜明かししていたとき酒を飲んで酔っ払い、銃を乱射。近くで張り込んでいたフランシスらに踏み込まれ焼き討ちを受けるが、からくも逃げる。二人はジェドの馴染みのドナ(ラウラ・ベッティ)が仕切る娼館に逃げ込み、ジェドはソニーを身売りしようと思案する。ところがソニーはジェドに愛を告白、さすがの彼も感動し、二人はそこではじめて結ばれる。かくしてここにお尋ね者カップル、ジェド&ソニー夫婦が誕生、彼らは西部を荒しまわる。二人に手を焼く当局は、あの納屋での事故で失明しながら、なおジェドを追うフランシスの手を借りる。そんな矢先、ジェドは泊ったホテルで土地の地主ガルシアの妻リンダを見初めて浮気心を出し、パーティーに乗り込む。怒り心頭で後を追ったソニーは、ジェドともども居並ぶ金持ちたちを二丁拳銃でホールドアップ、ところが来合わせたフランシスらに阻まれ、二人は相前後して外へ。リンダを連れて出たジェドに嫉妬のあまりか、ソニーは落ち合う先の村を追っ手に告げてしまう。さて件のメキシコ人の村はガルシアの横暴のよって村人は逃散しており、ジェドは浮気心も覚めて不覚の涙を流し、リンダともども裏切ったソニーも追い払う。やがて追っ手が到着し、ジェドは隠し置いた機関銃をかつぎ出して応戦、ところが執念でここまでつけてきたフランシスにダイナマイトの一撃を浴び、瓦礫の下に。ガルシアらが去った後、もがき苦しむジェドを手探りで見つけ、ステッキを振り上げるフランシス。しかし、爆発を聞いて駆け戻ってきたソニーにジェドは救い出される。フランシスにとどめをささないソニーをジェドは「最低女」となじるが、彼女は「そうよ私は最低の女よ!もうこんな生活はイヤ」と言い捨て外へ出る。怪我をした足を引きずりながら、あわてて追うジェド。取り残されたフランシスが手榴弾を投げ損ねて自爆するのを背に、ソニーは「犬のようについて来て!」と先を行き、ジェドは「待ってくれ!お前が必要だ。くそ、愛しているんだ」とたまらず叫び、やがてそんな二人の姿は丘の向こうに消えるのだった。
「J&S さすらいの逃亡者」の解説
かの『ボニー&クライド』に材をとり、腐れ縁で結ばれた男と女をめぐるマカロニ・ウェスタン風味のラブ・ストーリー。監督は「続荒野の用心棒」「情無用のジャンゴ」など、ひねりの効いたマカロニ・ウェスタンのほか、「史上最大の喜劇 地上最笑の作戦」はじめ様々なジャンルの映画を手がけた名職人セルジオ・コルブッチ。製作はロバート・ロヨラ、脚本はコルブッチ、マリオ・アメンドラ、アドリアーノ・ボルツォーニ、ホセ・マリア・フォルケ、サバティーノ・チウフィーニの共同、撮影はルイス・カドラード、編集はユージェニオ・アラビソ、美術はピエトロ・フィリッポがそれぞれ担当。音楽は「荒野の用心棒」はじめマカロニ・ウェスタンのテーマ曲で名を高めた巨匠エンニオ・モリコーネ。主演はコルブッチとは「情無用のジャンゴ」でも組んだトマス・ミリアンと「わらの犬」「マンディンゴ」などのスーザン・ジョージ。共演はTV「刑事コジャック」でおなじみの「特攻大作戦」などのテリー・サヴァラス、ゲストとして「テオレマ」「1900年」のラウラ・ベッティほか。ちなみに、本作は〈マカロニ・ウェスタン復活祭〉と題して、監督を同じくコルブッチが手がけた問題作「殺しが静かにやってくる」と連続上映された。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1995年4月15日 |
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キャスト |
監督:セルジオ・コルブッチ
出演:トマス・ミリアン スーザン・ジョージ テリー・サヴァラス Rossana Yanny Franco Giacobini エドゥアルド・ファヤルド ヘルベルト・フックス ラウラ・ベッティ |
配給 | ケイブルホーグ |
制作国 | イタリア スペイン ドイツ(1974) |
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