アタラント号 作品情報
あたらんとごう
ル・アーヴルと田舎町を結ぶ艀船、アタラント号。今しも若い船長のジャン(ジャン・ダステ)が村の娘ジュリエット(ディタ・パウロ)と共に乗り込んできた。これから新婚旅行でパリに向かおうというのだ。艀には他に変わり者の老水夫ジュール親爺(ミシェル・シモン)と少年水夫(ルイ・ルフェーヴル)、そしてジュールの飼う何匹かの猫。幸福そうな若い二人の姿にジュール親爺は少しあてられた様。やがてアタラント号はパリに着くが、妻が街の不健全な空気に染まることを気にもむジャンは、しぶるジュリエットをなだめてそそくさと出航命令を下す。しかし隣町のダンスホールで知り合った行商人(ジル・マルガリティス)にパリの華やかさを吹き込まれたジュリエットはいてもたってもいられなくなって深夜夫の眼を盗んで艀を脱け出す。かんかんになったジャンはジュリエットを置き去りにして艀を出してしまう。艀に戻れず途方に暮れたジュリエットは更にバッグまで盗まれてしまう。一方、ジャンも一時は怒りに駆られたものの、さていなくなってみると考えるのはジュリエットのことばかり。そんなジャンの姿を見て、町にジュリエットを探しに出たジュール親爺はレコード屋で彼女を見つけ、無事艀に連れ戻す。こうして元のさやに戻った二人を乗せて、アタラント号は何事もなかったように川を進んでゆくのだった。
「アタラント号」の解説
オリジナル・ヴァージョンが散逸し長らく幻の傑作として名のみが高かった、ジャン・ヴィゴ監督の残した唯一の長篇。89年に発見されたネガによる最も原形に近い復元版の初公開。製作はジャック・ルイ・ヌネーズ、ジャン・ギネによる原脚本にヴィゴとアルベール・リエラがアレンジ、ダイアローグを加え、撮影はボリス・カウフマン、音楽をモーリス・ジョーベールが担当。出演はミシェル・シモン、ディタ・パルロほか。2018年12月29日より4Kレストア版が公開(配給:アイ・ヴィー・シー)。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1991年11月15日 |
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キャスト |
監督:ジャン・ヴィゴ
出演:ミシェル・シモン ディタ・パルロ ジャン・ダステ ルイ・ルフェーヴル ジル・マルガリティス |
配給 | KUZUIエンタープライズ |
制作国 | フランス(1934) |
上映時間 | 88分 |
(C)1934Gaumont
予告編動画
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-01-23
そして今回,渋谷のイメージフォーラムでのジャンヴィゴ監督特集で上映された「ニースについて」「競泳選手ジャン・タリス」「新学期 操行ゼロ」も又、4Kレストア版で蘇って,サイレント映画,documentary,劇映画と色々だが映像の遊び心或いは実験精神に満ちた感性の豊穣感とブルジョワジーへの諧謔な諷刺力のdynamicsさ,映画の革命何だねぇ?