さすらいの青春 作品情報
さすらいのせいしゅん
森と沼の多いソローニュ地方。スーレル夫妻(M・キュブリェとT・ヤンタン)の寄宿学校に、十七歳のオーギュスタン・モーヌ(J・ブレーズ)がやって来たのは、秋も終りに近い頃たった。大柄で力強く、意志の力にあふれた彼は、級友たちにグラン・モーヌ(モーヌの大将)と呼ばれ、学校の中心的存在となっていった。十五歳のスーレル氏の息子フランソワ(A・リボール)はオーギュスタンへの強い憧れを感じた。そんな時、オーギュスタンが突然失踪した。二昼夜後、学校にもどった彼は自身の経験した不思議な事件をフランソワに語るのだった。その話とは……森へ迷いこんだオーギュスタンは、城のような邸宅で催されていた邸の息子フランツ(A・ヌーリ)の婚約祝の華やかさに眩惑され、一夜を過ごし、さらにその中で神秘的な美少女で、フランツの姉イボンヌ(B・フォッセイ)に逢い、互いに魅かれあった。そしてイボンヌはオーギュスタンに、「まっていますわ」とささやいたのだった。が、その夜、フランツの婚約者はあらわれず、絶望したフランツは姿を消した。……フランソワは幻想のような物語を信じた。それからしばらくして、オーギュスタンとフランソワは、旅のサーカス団の一員となったフランツと出会い、三人の少年たちの心は不思議にとけあい、友情を誓いあった。その時、フランツからイボンヌがパリにいることを聞いたオーギュスタンは彼女を求めてパリに向かった。がパリで彼はバランティーヌ(J・ビラール)という女性に、イボンヌは結婚したと告げられ、苦悩から、バランティーヌと結ばれた。しかし彼女こそ、フランツを絶望に追いやった彼の婚約者だったのだ。しかも、イボンヌは、結婚してはいなかった。イボンヌとオーギュスタンは結婚した。が、その翌日、オーギュスタンは姿を消した。式のさなかあらわれたフランツに心を痛めたのだった。一年後フランツとバランティーヌの和解をみとどけ、オーギュスタンが家に帰った時、イボンヌが彼の子を産むと同時に、フランソワにみとられて死んだことを知った。オーギュスタンは、青春の非情な運命をかみしめるのだった。
「さすらいの青春」の解説
フランス青春小説の代表作アンリ・アラン・フルニエの『モーヌの大将』の映画化。脚色・監督は「金色の眼の女」のジャン・ガブリエル・アルビコッコ、撮影は、ジャンの父、キント・アルビコッコが担当。音楽は、ジャン・ピエール・ブルテール、美術は、ダニエル・ラドゥール、衣裳は、シルビー・プーレが担当した。出演は「禁じられた遊び」の名子役ブリジット・フォッセーがヒロインに扮している他、ジャン・ブレーズ、アラン・リボール、アラン・ヌーリ、ジュリエット・ピラール、マルセル・キュブリェ、テレーズ・ヤンタンなど。イーストマンカラー、テクニスコープ。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:ジャン・ガブリエル・アルビコッコ
原作:アンリ・アラン・フルニエ 出演:ブリジット・フォッセー ジャン・ブレーズ アラン・リボール アラン・ヌーリー ジュリエット・ピラール マルセル・キュブリェ テレーズ・ヤンタン |
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配給 | 東和 |
制作国 | フランス(1968) |
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