危険がいっぱい 作品情報
きけんがいっぱい
マーク(アラン・ドロン)はいかさまカード師。あるホテルで休暇を過していたが、ある日、四人のアメリカのギャングに連れ去られた。マークがボスの妻君に親切過ぎたためだ。だがマークは上手く逃げのび、救世軍施設に逃げ込んだ。ギャングはそこも嗅ぎつけた。マークはその追求を逃れるため、たまたまここを訪れ、食物を施すアメリカ未亡人バーバラ(ローラ・アルブライト)の運転手として雇われ、別荘に住むようになった。ところがこの家には彼女のいとこのメリンダ(ジェーン・フォンダ)の他に、秘密の部屋に住むバーバラの愛人ビンセントがいた。彼女がマークを雇ったのも、実は殺人犯のビンセントと逃げるためのパスポートが目的だったのだ。メリンダはマークを深く愛した。だが、彼はバーバラに想いを寄せている。彼がバーバラとこの家を逃げ出そうとしていることを知ったメリンダは二人の仲をさこうとした。彼女の打った一通の偽電報は、バーバラの裏切りを示すものだった。マークは激怒して、密室からのビンセントの看視も忘れて難詰した。彼女は彼を逃れるため、秘密の廊下に入った。が、二人の激しい話を盗み聞きしたビンセントが、バーバラを殺してしまった。そして運転手の姿をしたビンセントがマークに迫った。だが、銃声と共に倒れたのはビンセントであった。マークを追うギャングが間違えたのだ。マークとメリンダは二つの死体を処理しなければならない。車に死体を積み、二人は捨て場所を探しに出た。途中、メリンダは警官にその死体のことを告げた。彼はうまく脱出、別荘に逃げ帰った。しかし、お尋ね者になったマークはこの家を出ることは出来ない。メリンダの、愛する男を止めておく唯一の方法に、まんまとひっかかったのだ。マークはビンセントになり代り、秘密室の住人になった。
「危険がいっぱい」の解説
デイ・キーンの小説『喜びの家』をルネ・クレマンが「バナナの皮」の原作者チャールズ・ウィリアムズ、パスカル・ジャルダンと共に脚色、「生きる歓び」のクレマンが演出したサスペンスドラマ。撮影は「シベールの日曜日」のアンリ・ドカエ、音楽はラロ・シフリンが担当した。製作は「地下室のメロディー」のジャック・バール。出演は「黒いチューリップ」のアラン・ドロン、「ニューヨークの休日」のジェーン・フォンダ、「恋のKOパンチ」のローラ・アルブライト、ほかにオリヴィエ・デスパ、カール・ステューダー、ソレル・ブルック、ニック・デル・ネグロなど。黒白・フランスコープ。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:ルネ・クレマン
原作:デイ・キーン 出演:アラン・ドロン ジェーン・フォンダ ローラ・アルブライト オリヴィエ・デスパ カール・ステューダー ソレル・ブルック ニック・デル・ネグロ |
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配給 | MGM |
制作国 | フランス(1964) |
上映時間 | 99分 |
ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-22
この映画「危険がいっぱい」は、ルネ・クレマン監督とアラン・ドロンの「太陽がいっぱい」のコンビで、夢よ再びとばかりに製作された、デイ・キーン原作のコミカル・サスペンスだ。
アメリカのギャングの情婦に手を出して追われる、いかさまギャンブラーのアラン・ドロンが、アメリカ人の未亡人の運転手として雇われ別荘に。
そこには彼女と共謀して、夫を殺した愛人が匿われていたが、未亡人の姪のジェーン・フォンダが、ドロンに惚れたことから、当初の計画が狂い出す。
やがて、未亡人とドロンの仲を愛人が疑い、ジェーンも嫉妬する。
そこに、ギャングの手下もやって来て、最後には小悪魔のジェーンの思い通りの結末に----------。
世紀の二枚目俳優アラン・ドロンの絶頂期の魅力が全開の作品で、ルネ・クレマン監督のエスプリの効いた演出も軽快だ。