地下室のメロディー 作品情報
ちかしつのめろでぃー
五年の刑を終って娑婆に出た老ギャングのシャルル(ジャン・ギャバン)は足を洗ってくれと縋る妻ジャネット(ヴィヴィアーヌ・ロマンス)をふりすてて、昔の仲間マリオを訪ねた。マリオはある計画をうち明けた。カンヌのパルム・ビーチにあるカジノの賭金をごっそり頂こうという大仕事だ。相棒が必要なので刑務所で目をつけていたフランシス(アラン・ドロン)と彼の義兄ルイを仲間に入れた。賭金がどのように金庫に運ばれるのかをたしかめると、シャルルは現場での仕事の段取りをつけた。各自の役割がきまった。決行の夜、フランシスは空気穴を通ってエレベーターの屋根にかじりついた。金勘定に気をとられている会計係とカジノの支配人の前に飛びおりた覆面のフランシスの手にマシンガンがあった。彼は会計係から、鍵を奪ってシャルルを表から入れた。札束を鞄に詰めると、シャルルとフランシスは、ルイの運転するロールス・ロイスを飛ばした。金は借りた脱衣所にかくした。警察が乗り出したころ、シャルルとフランシスは何食わぬ顔で別なホテルに納まっていた。完全犯罪は成功したのだ。しかし朝食をとりながら、眺めていた新聞のある記事と写真が一瞬シャルルの眼を釘づけにした。無表情な彼の顔に、かすかな動揺が起った。
「地下室のメロディー」の解説
監督はギャバンとベルモンドを組ませた「冬の猿」や「野獣は放たれた」のアンリ・ヴェルヌイユ。主演者には「ギャンブルの王様」のジャン・ギャバンと「太陽はひとりぼっち」のアラン・ドロン。またギャバンの女房に「地の果てを行く」「我等の仲間」でギャバンと名コンビをうたわれたヴィヴィアーヌ・ロマンス。カジノの踊り子でドロンの手管にかかって利用される女ブリジットに「地下鉄のザジ」のグラマー、カルラ・マルリエ、ドロンの義兄ルイにモーリス・ビローが扮している。撮影には「ヘッドライト」のルイ・パージュ、ファンキィなモダンジャズのフィーリングをきかせた音楽は「戦士の休息」のミシェル・マーニュ、そしてシナリオは「殺人鬼に罠をかけろ」のミシェル・オーディアール、これにヴェルヌイユと「現金に手を出すな」の原作者で、暗黒街のスラングの権威アルベール・シモナンが参加している。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:アンリ・ヴェルヌイユ
原作:John Trinian 出演:ジャン・ギャバン アラン・ドロン ヴィヴィアーヌ・ロマンス モーリス・ビロー カルラ・マルリエ |
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配給 | 東和=松竹映配=日本ヘラルド |
制作国 | フランス(1963) |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2018-09-28
本編踊り子のカルラ・マルリエ嬢が一際、チャーミングだった…。ジャン・ギャバンとアラン・ドロンとアンリ・ベルヌイユ監督の黄金のトリオが放つカンヌを舞台にして繰り広げられる粋な大人のノワールな世界!モノクロームのシャープな映像とミッシェル・マーニュのキリリとしたサウンドが堪らない????