ドラゴン危機一発 作品情報

どらごんききいっぱつ

大雨による洪水のため農作物に大被害を受けたチェン・チャオ・ワン(B・リー)は、従弟のシュー・シェン(J・ティエン)一家を頼って都会で働く決心をかためた。旅立つとき、母は喧嘩早い彼の行末を安じて人との争いをかたく禁じ、チェン自身も母から贈られたヒスイのペンダントにかけて、絶対に喧嘩をしない誓いを立てた。その彼が身を寄せることになったシューの家は、妹のチャオ・メイ(M・イー)を始めとする大家族で暮していたが、男たちは町の南にある製氷工場で働いていて、チェンもそこで働くことになった。町の有力者であるマイ(H・Y・チェン)が経営するこの製氷工場は、実はマイ一家の表看板で、ここで作る氷の塊の中に隠した麻薬の密売が彼の本業だったのである。そんなこととは知らないチェンは工場で働き始めたが、ふとした手もとの狂いで氷をレールから落としたため、中に隠してあった麻薬が飛びだしてしまった。そして、それを目撃した工員のチンとウォンの二人が行方不明になった。不信に思ったシューは、マイを訪ねるが、その彼もマイの息子に殺されてしまう。広大な屋敷に住んでいるマイは、自ら陣頭に立って親衛隊に殺人戦法を教える腕の持主だった。家に残されたチェン、チャオ・メイ、クオン(L・クン)たちはようやくマイ一味を疑い始め、情報を要求してストライキに入った。その結果、暴力をもって働かせようとするマイの部下たちとの間で乱闘が始まり、静観していたチェンもまきぞいをくい、母が贈ってくれた大切なペンダントが真二つに割れた。さしものチェンもこれ以上がまんできなかった。チェンの強さに驚ろいた工場長は、この有様をボスに報告し、彼を新しい班長に任命した。その夜、工場長に招かれたチェンは、飲みつけない酒に酔いつぶれ、翌朝、眼を覚ましたのはウー(マリラン)という女のベッドの中だった。驚ろいてはねおき、表へ飛びだしたチェンは運悪くチャオ・メイと出くわしてしまった。かねてからチェンに思いを寄せていたチャオ・メイにはショックだった。それ以来、チェンに対する仲間の態度が急変した。チェンは彼らの誤解をとくために、マイに会ってシューたちの捜索を頼むと同時に、ウーからマイ一味が麻薬の密売をしている事実を聞かされ、工場へ駆けつけた。氷室に山と積まれた氷の柱。チェンはその中から、行方不明になっていたシューらのバラバラ死体を発見した。そこへマイの命令でチェンを尾行していた親衛隊が現われ、大乱闘が始まる。だが、チェンの前には敵ではなかった。失意と疲労で家へ帰ったチェンが発見したのは、クオン以下小さな子供にいたるまで、無残に刺し殺された血の死体であった。チャオ・メイの姿も消えていた。全身怒りにふるえ、今や復讐の鬼と化したチェンは、ボスの屋敷に急いだ。帰らぬ息子の捜索を命じられた親衛隊が屋敷から飛びだした眼の前に、不敵な笑いを浮かべたチェンが立っていた。怒り狂うチェンの鉄拳が、次々に敵を倒していく。ついにマイとチェンの一騎打ちが始まる。互いに秘術をつくしてのすさまじい死闘。そのとき、かねてからマイに虐待されていた女中の一人が、屋敷牢に監禁されていたチャオ・メイを逃がしてやった。広い庭園での死闘はなおも続いていたが、ついに凱歌はチェンの上にあがった。力つきたマイの死体の上に折り重なって倒れたチェンは全身血だらけだった。チャオ・メイの知らせで警官隊がかけつけた。なおも抵抗しようとするチェンに、チャオ・メイは自首をすすめるのだった。

「ドラゴン危機一発」の解説

「燃えよドラゴン」で一躍大スターになった故ブルース・リーの四本ある主演作の第一作目。製作はレイモンド・チョウ、監督・脚本はロー・ウェイ、撮影はチェン・チン・チェー、音楽はワン・フリン、闘技指導はハン・イェン・チェンが各々担当。出演はブルース・リー、ジェームズ・ティエン、マリア・イー、ハン・イェン・チェン、リー・クン、マラリン、チン・シャン、トニー・リュウなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1974年4月13日
キャスト 監督ロー・ウェイ
出演ブルース・リー ジェームズ・ティエン マリア・イー ハン・イェン・チェン リー・クン マラリン チン・シャン トニー・リュウ
配給 東和
制作国 香港(1970)
上映時間 100分

動画配信で映画を観よう! [PR]

ユーザーレビュー

総合評価:2点★★☆☆☆、1件の投稿があります。

最終更新日:2024-08-09 02:00:04

広告を非表示にするには