熱砂の戦車軍団 作品情報
ねっさのせんしゃぐんだん
一九四二年、北アフリカ戦場での英軍の戦局は悪化していた。独軍の進撃の前に一方的に守勢へ追いまくられ、形勢逆転の道は一つしかなかった。英軍大尉ブラツドベリー(G・ヒルトン)は十万個の地雷を二日で敷設し、敵が地雷駆除の時間を惜しみ安全地帯に攻撃をかけてくるのを待ち伏せする作戦をたてた。その場所はルエイサト山地である。夜を徹しての地雷敷設作業が始まったが、八分迄作業を終えた時、突然、作戦本部基地との通信が途絶えた。基地は独戦軍隊に全滅させられていた。大尉以下五人に残された道は降伏するか、ルエイサトの味方主力に合流するかの道しかなかった。三百マイル遠方をめざして彼等は困難な道を選んだ。その時、独装甲軍が彼等の後にぴったりついてきた。戦闘が始まった。装甲車の夕イヤを破壊したものの味方のチャーリー(F・モローニ)は負傷し、無線と薬箱も破壊された。大尉は降伏の決意をした。ところが独軍の方が先に白旗を掲げた。独軍将校ハインツ(R・オッセン)と話し合いが行われた。独軍には水と食糧が、英軍にはジープがあった。両軍との間に一時的休戦が成立した。ジープは援助を求めて砂漠を走り出したが、両軍は互に殺意を抱き、武器を持って牽制し合っていた。チャーリーの傷は悪化し、手遅れの状態となったが、手当てに使う水をめぐって両軍に険悪な雰囲気が流れた。敵、味方を越え、自分の生命を維持する為のエゴイズムの争いとなってきたのだ。チャーリーは自殺した。一方、ハインツはジープの走る道順に疑惑を感じ始めていた。しかし、ジープは走行不可能となり、両軍から代表を出して救援を求める事になった。ハインツとブラッドベリーの二人が行く事になった。後に残された部下の間に水をめぐって争いが起き、英軍ウィリー(F・ウルフ)は水を一人占めして皆殺しをする。一方、ブラッドベリーはハインツを信頼し、ルエイサト作戦を打ち明けた。しかし、ハインツには戦前、スパイ活動をしていた婚約者が非情な掟に殺された、イギリスに対する憎悪があり、彼は裏切って水を奪い、ブラッドベリーをおきざりにする。ブラッドベリーは必死に彼を追った。その時、独戦車が一台現われた。丁度その時、ウィリーが到着し、独兵士を殺し、彼も殺される。ブラッドベリーは戦車に飛び乗って、無線機を壊し、ハインツに銃をつきつけてルエイサトに行けと命じた。彼等の戦車が到着した時は、既に英軍が優位に立っていて彼等の戦軍も誤って攻撃される。二人は外に飛び出すがブラッドベリーが戦車に押し潰されそうになる。命を賭けて救ったのはハインツだった。苦しい息の下から彼は呟く。「君なら、彼女を殺さなかったろうに……」
「熱砂の戦車軍団」の解説
第二次大戦中の北アフリカの砂漠で展開される、独英の戦車戦と両軍兵士の人間模様を描く。製作はミノ・ロイとルチアーノ・マルティーノ、監督はミノ・ロイ、脚本はエルネスト・ガスタルディ、撮影はグリエルモ・ヴィンチオーニ、音楽はブルノ・モレアールが各々担当。出演は「個人教授」のロベール・オッセン、その他ジョージ・ヒルトン、フランク・ウォルフ、ファブリツィオ・モロニなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1971年3月27日 |
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キャスト |
監督:ミノ・ロイ
出演:ロベール・オッセン ジョージ・ヒルトン フランク・ウォルフ ファブリツィオ・モロニ |
配給 | 日本ヘラルド映画 |
制作国 | イタリア(1969) |
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