P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-31
荒廃した森の中を、マスクを付けて彷徨う、奇妙な服を着た人々。
そんなシーンで始まるSF映画の撮影が行われている。
ところが途中で、資金とフィルムが途絶えてしまう------。
ヴィム・ヴェンダース監督が、アメリカで「ハメット」を撮った時の、製作者フランシス・フォード・コッポラとの対立を踏まえた、映画製作にまつわる心情告白とも言える映画だ。
ことのしだい
総合評価4.71点、「ことの次第」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
荒廃した森の中を、マスクを付けて彷徨う、奇妙な服を着た人々。
そんなシーンで始まるSF映画の撮影が行われている。
ところが途中で、資金とフィルムが途絶えてしまう------。
ヴィム・ヴェンダース監督が、アメリカで「ハメット」を撮った時の、製作者フランシス・フォード・コッポラとの対立を踏まえた、映画製作にまつわる心情告白とも言える映画だ。
🎥本篇はモノクロームな採算にあわない映画をプロデュースする人物を廻る映像作家ヴィム・ヴェンダースの自画像何だろう
冒頭の撮影シーンでは奇妙なSF映画の映像撮影現場が続く。夢の翼に乗って見たいな
🎥ヴィム・ヴェンダース監督インタビューなどで構成差れた[イメージの論理]と云う書籍を繙くと本篇をめぐって物語性の終焉と共にHollywood映画方式等の行き詰まりをも内包している事も示されて興味を惹き
ハリウッド作へのオマージュは衝撃の幕切やフリッツ・ラング監督の象徴にも見られ
🎥映画監督が映画作品が上手く創造出来ないプロセスそのものを描いた点ではフェデリコ・フェリーニ監督の[8と2分の1]と共通するモチーフだ、ポルトガルの海岸美観を背景にカフカ風な不条理劇が進みミケランジェロ・アントニオーニ監督の世界観にもアプローチしていて興味を誘う作哉
神話的な存在と思っていたゴダールが自分で自分の天分に振り回され抗しきれない弱さ、また凡人と同じ嫉妬をすることも、
ゴダールの内面性を実によく描いていて見飽きません!