父 パードレ・パドローネ 作品情報
ちちぱーどれぱどろーね
原作者ガヴィーノ・レッダが登場し、一本の杖をエフィジオ(オメロ・アントヌッティ)に渡すところからドラマは始まる。サルデーニャ島で羊飼いをしているエフィジオは、6歳の長男ガヴィーノ(ファブリツィオ・フォルテ)に自分の仕事を手伝わせるため、小学校に連れ戻しに来る。家に帰ったガヴィーノに、母親は、早く一人前の羊飼いになって家に戻って来るようにと励ます。羊飼いになることは、山の番小屋に一人とり残され孤独になって、恐怖に耐えることなのだ。エフィジオはガヴィーノに自然の厳しさに負けず成長する知恵を教える。こうして、ガヴィーノの孤独で単調な山での生活が始まった。誰よりも恐い父と、厳しい自然に育てられて20歳になったガヴィーノ(サヴェリオ・マルコーニ)は、ほとんど口もきかない青年になった。ある日、通りがかりの二人の男の弾くアコーディオンの音色に魅せられ、ガヴィーノは2匹の羊と交換に古いアコーディオンを手に入れる。それ以来、父に隠れてアコーディオンの練習を続けた。ある日、羊飼いのセバスチャーノ(S・モルナール)が、敵対している家族に殺され、エフィジオは彼女からオリーヴ畑を買いとるが、冷気の襲来でオリーヴは全滅する。全財産を売り払い、その利子で生活していくことになったため、娘は町に働きに出、二人の息子は他の家に雇われる。ガヴィーノはドイツに移民しようとするが失敗、軍隊に入隊する。彼は軍隊でチェーザレ(ナンニ・モレッティ)と友人になり、イタリア語を学び、サルデーニャ方言の研究に関心を深める。高校卒業の資格を得たガヴィーノは、父の反対を押し切って大学を受験するが失敗。それがもとで殺し合わんばかりにいがみ合ったガヴィーノと父ではあったが、ガヴィーノが父の膝に頭を埋め、和解する。ガヴィーノは、その後サルデーニャ方言の研究によって言語学の学位を得、自伝を書くためにシリゴに戻ったと、原作者のガヴィーノ・レッダが登場して、説明する。
「父 パードレ・パドローネ」の解説
非識字者だった羊飼いの少年が、学間を学び、厳格な父と対立しながらもたくましい知識欲によって成長していく姿を描く。ガヴィーノ・レッダの自伝(平凡社)の映画化で、彼自身も冒頭とラストに登場し、自らを語る。脚本・監督は日本初登場のパオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟。撮影はマリオ・マシーニ、美術はジョヴァンニ・ズバッラ、出演はオメロ・アントヌッティ、サヴェリオ・マルコーニ、マルチェッラ・ミケランジェリなど。この映画は、1977年のカンヌ国際映画祭グランプリと、同国際批評家大賞を受賞した。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1982年7月31日 |
---|---|
キャスト |
監督:パオロ・タヴィアーニ
ヴィットリオ・タヴィアーニ
原作:ガヴィーノ・レッダ 出演:オメロ・アントヌッティ サヴェリオ・マルコーニ マルチェッラ・ミケランジェリ ファブリツィオ・フォルテ マリーノ・チェンナ ナンニ・モレッティ |
配給 | フランス映画社 |
制作国 | イタリア(1977) |
上映時間 | 113分 |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「父 パードレ・パドローネ」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。