エデンの園 作品情報
えでんのその
夏のローマ。アレッサンドラ(レオノーラ・ファニ)は、富豪の古美術商の父のもとで、何ひとつ不自由のない暮らしをしており、美術館で絵の模写にはげんでいた。晴れた午後、美術館の階段で彼女はミケーレ(ロニー・バレンテ)という少年に財布を盗まれるが、翌日、彼はそれを彼女に返しに来た。ミケーレは母と二人の兄弟と共に貧しい生活を送っていた。アレッサンドラは彼の率直さと一途さに惹かれた。エトルリアの壷を見に行こうと彼女を誘い出したミケーレは、海岸線ヘとオートバイを飛ばし美しい別世界のような地中海で時を過ごした。持ってきた絵の道具で風景を描くアレッサンドラ。ハーモニカを吹くミケーレ。空と海の下で身も心も裸になって暮らす二人は、いつのまにか時のたつのも忘れ、自然を満喫していた。ある日、ミケーレは、土にまみれたエトルリアの壷を発見し、二人ははしゃいだ。一方、アレッサンドラの蒸発で、誘拐事件にまで発展していたローマの実家では、犯人をミケーレと決めつけ警察の捜査が開始されていた。ミケーレの兄アルフィオ(マッシモ・リナルディ)は、ミケーレの“大仕事”を手伝おうと、ミケーレのいる浜辺へと急いだ。アルフィオから思いもよらぬ事態を聞き驚くミケーレ。8億リラを要求する凶悪な兄から、ミケーレはアレッサンドラを守りぬき、二人の愛は深まった。しかし、アルフィオは、まんまと8億リラを手に入れ、ミケーレに札たばを放りなげた。二人の行動を共犯と認めた警察は、銃口をアルフィオに向け発砲した。彼は倒れ、ミケーレは警察の手に渡り、アレッサンドラは再び家に戻された。しかし、彼女は以前の彼女ではなかった。彼女はミケーレの子を宿していたのだ。ローマの夏が終り、アレッサンドラは、街頭で思い出の“エデンの園”を描いた美しい絵を売っていた。そして獄中にいるミケーレを想い自分の力で生きることの喜びに燃えるのであった。
「エデンの園」の解説
ローマの街中で知り合った若い男女が、ある海岸で二人だけの愛を完成させる姿を描くラブ・ストーリー。製作は「エーゲ海に捧ぐ」を製作した熊田朝男、監督は「曽根崎心中」の増村保造、脚本はレロス・ピットーニと増村保造、撮影はマリオ・ヴルピアーニ、音楽はステルヴィオ・チプリアーニ、美術はエンリコ・フィオレンティーニが各々担当。出演はロニー・バレンテ、レオノーラ・ファニ、アンジェラ・グッドウィン、マッシモ・セラート、アントネラ・ルアルディ、マッシモ・リナルディなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1980年12月13日 |
---|---|
キャスト |
監督:増村保造
出演:ロニー・バレンテ レオノーラ・ファニ アンジェラ・グッドウィン マッシモ・セラート アントネラ・ルアルディ マッシモ・リナルディ |
配給 | 日本ヘラルド |
制作国 | イタリア 日本(1980) |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「エデンの園」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。