永遠の愛に生きて 作品情報

とわのあいにいきて

1952年。C・S・ルイス(アンソニー・ホプキンス)はイギリスの名門オックスフォード大学で教鞭を取るかたわら、童話を書き続けていた。代表作『ナルニア国ものがたり』はイギリスをはじめ各国で人気を博し、世界中からファンレターが寄せられていた。ある日、アメリカの詩人ジョイ・グレシャム(デブラ・ウィンガー)と名乗る女性から一風変わった手紙が届いた。それには「あなたのことを夢に見た。ぜひ会いたいのでイギリスに息子と共に来る」とあった。ルイスは興味にかられ、彼女と会う。古い伝統を守る知的男性社会しか知らなかった彼は、積極的ではっきりと自分の意見を言うジョイに戸惑いながらもひかれていく。ジョイは酒飲みで乱暴な夫と別れ、息子のダグラス(ジョセフ・マゼロ)とロンドンでやり直そうとしていた。詩人として新たな活動をして行きたい彼女は市民権を得るため、ルイスに戸籍上の結婚を申し出た。彼は意外にもそれを受け入れ、形式上の夫婦となった。しかし、互いに相手を友人以上のものとして意識し始めた頃から、2人の間はぎくしゃくする。自分の感情を素直に表わすことができず、ただ優しく振る舞う彼にジョイはいらだつ。彼の大学祭に招かれたジョイは、ついにルイスへの不満を言葉にしてしまう。ルイスは、ある生徒の言葉をきっかけに、自分が母の死後、他人を寄せつけない″影の国=シャドウランズ″にいたことを初めて知った。そんな折り、ジョイがガンに冒されていることが判明、ルイスは彼女の余命がいくばくもないことを知らされる。彼は本当になすべきことが何かを知ってジョイにプロポーズし、兄ウォーニー(エドワード・ハードウィック)やダグラスを証人に、病室で本当の結婚式を挙げた。片足を切断して小康状態を迎えた彼女を連れて、ルイスはイギリスの田舎街へ旅行に出掛けた。だが、平穏な日々は長くは続かず、ジョイはある夜、帰らぬ人となる。母の死以来、傷つくことを恐れてきたルイスだったが、今度こそ逃げずに、この痛みを背負って生きていくことを選ぶのだった。

「永遠の愛に生きて」の解説

『ナルニア国ものがたり』などの著作で知られる英国の童話作家のC・S・ルイスと、彼の妻であったアメリカの詩人ジョイ・グレシャムの出会いから死別までを情感豊かにつづった愛の物語。脚本はドキュメンタリー出身のウィリアム・ニコルソン。85年に英BBCテレビのドラマ用に書かれた同名脚本を、彼自身が89年に戯曲化。戯曲は全世界で上演され、日本でも91年に劇団四季が『シャドウランズ』の題で、日下武史と三田和代の主演で上演している。監督・製作は「ガンジー」「チャーリー」のリチャード・アッテンボロー。共同製作は『疑惑に抱かれて』(V)のブライアン・イーストマン。撮影は「フィッシャー・キング」のロジャー・プラット。音楽のジョージ・フェントン、美術のスチュアート・クレイグは、過去にアッテンボローと幾度も組んだ常連スタッフ。主演は「日の名残り」のアンソニー・ホプキンスと「シェルタリング・スカイ」のデブラ・ウィンガー。共演は「ジャッカルの日」のエドワード・ハードウィック、「オルランド」のジョン・ウッド、「ジュラシック・パーク」でアッテンボローと共演した子役のジョセフ・マゼロほか。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1994年7月2日
キャスト 監督リチャード・アッテンボロー
出演アンソニー・ホプキンス デブラ・ウィンガー エドワード・ハードウィック ジョセフ・マゼロ ジョン・ウッド
配給 日本ヘラルド
制作国 アメリカ(1993)

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最終更新日:2022-07-26 11:04:00

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