すうぷ 作品情報

時は昭和。とんこつラーメンのスープがまだ透明だった頃。小企業のハヤマ万年筆に勤める古賀博文（高橋佳成）は、ラーメン屋台“久三”の常連客だった。その屋台の店主・杉内久三（陣内孝則）は喧嘩っ早く、“不味い”と文句を言う客といつも殴り合っている。そんなある日、上司にボールペンの販促を提案した博文は、2,000本を発注するが、誤って20,000本が届いてしまい、売り切らなければクビだと宣告される。同じ頃、久三は借金取りから“今月までに返済しなければ屋台をもらう”と告げられていた。その晩、博文が屋台を訪れると、店には暖簾が掛かっていなかった。スープの仕込みに失敗し、店は開けられないと言う久三に怒りをぶつける博文。2人が初めて喧嘩をした後、博文は白濁したスープを口にする。