ロストロストロスト 作品情報
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<リール1・2>1949年10月、ニューヨークに着いたリトアニア移民のジョナス・メカスとアドルファス・メカスの兄弟はブルックリンに住みつく。このl・2巻に収められるのは、50年~52年のリトアニア移民たちのコミュニティの模様だ。52年の大晦日、彼はマンハッタンに居を移し、コミュニティから離れる。 <リール3>マンハッタンに移った兄弟は、本格的に映画撮影に取り組み「サイレント・ジャーニー」「フィルム・カルチャー」などを撮る。 <リール4>メカスが当時コミットしていた反戦運動のニューズリールが収められる。爆撃演習に抗議するためにシティ・ホールや大学に集まる人々、街中を歩くデモの列。アメリカにおけるマッカーシー旋風(非米活動委員会)から米ソ間緩和の時代。前衛映画の牙城だったチャールズ劇場では『平和のための映画』を上映中。 <リール5>アドルファス・メカス監督の「ハレルヤ・ザ・ヒル」(62)のためのスクリーン・テストのフィルム。時おり挿入されるのは、この時期にメカスが撮った「うさぎ糞の俳句」の未完成フィルム。雪の中でアコーディオンを弾き踊り狂うメカス。ロング・アイランドの精神病院にバーバラの友人を見舞いにいく。 <リール6>メカスの「タイニー・ティム」と「トゥワイス・ア・マン」 「フラハティー・ニューズリール」の挿入。朝、フィルムメーカーズ・コーペラティブの前で映画作家、ケン・ジェイコブズとバーバラ・ルービンと待ち合わせて、フラハラィー・フィルム・セミナーに行く。ジャック・スミスの「燃え上がる生物」とジェイコブズの「ブロンドのコブラ」をもって参加するが主催者から拒まれ一夜を寒空の下で明かす。サルバドール・ダリとの交流、ストニー・ブルックの海岸に行った時のことが綴られ、ジェイコブズとメカスのフィルムが挿入される。最後に10年後のメカスがそれについてコメントしてエンドとなる。
「ロストロストロスト」の解説
アメリカ実験映画のパイオニア、ジョナス・メカスの1949年から約20年間にわたる難民としての生活を綴った <映画日記>で、製作・監督・撮影・編集すべてメカスが手がけており、6つのリールで構成されている。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1984年1月5日 |
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配給 | イメージフォーラム |
制作国 | アメリカ(1976) |
上映時間 | 180分 |
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、3件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-06-13
リトアニア共和国からのアメリカ合衆国難民家族としての悲劇は直接語られずに暗示されるに止まって居るものの,詩人のちょいと陽気なナレーションの中に何か喪われた記憶が幾重にも蘇って来る…。フルクサスの即興詩人の映像がホームムービーの如く紡がれるー。ドキュメンタリーの映画祭から締め出されてる映像作家の姿も、そうだ我らは特権的なライセンスの必要な映画人なんかじゃ無くて自由自在にカメラで愛すべき被写体を撮る事が出来るんだ?