名誉と栄光のためでなく 作品情報
めいよとえいこうのためでなく
1954年、インドシナにおけるフランス軍とベトミンとの8年間にわたる戦いも終局に近づいていたころ、ラスペギー中佐(アンリニー・クイン)の率いるパラシュート部隊は、数をたのむベトミンのゲリラ隊の攻撃の前に、降服し、インドシナの収容所におくられた。だが、やがて、戦いは終りをつげ、ラスペギーは開放されてフランスに帰った。ラスペギーはまず戦闘中に死んだ上官の未亡人クレアフォン伯爵夫人(ミシェル・モルガン)を見舞った。クレアフォン夫人は素朴な人柄のラスペギーに好意をよせ、彼を彼女の伯父にあたる防衛省の役人に紹介し、新しい軍務につけてやった。任地は、アルジェリアの激戦地、第10パラシュート部隊であった。むろん、軍人になるために生れてきたようなラスペギーは、これを快諾した。ラスペギーとともに、この危険な戦闘に志願した者たちは、かつてディエン・ビエン・フーでともに戦い生き残った部下たちー―歴史家でヒューマニストのエスクラビエ大尉(アラン・ドロン)、コロンビア大学を出た理想家肌のボワフラ大尉(モーリス・ロネ)など、いずれも気心の知れた連中ばかりであった。隊名も“リザード(のらくら者)”とつけたラスペギーは、新兵たちに激しい訓練をほどこした後、マヒディ(ジョージ・シーガル)の率いるテロリストが出没する、アルジェのガフェス地区に向かった。戦闘は苛烈をきわめ、激情的なラスペギーとヒューマニストのエスクラビエは、捕虜の取扱いをめぐってたびたび対立した。そうしたある日、エスクラビエは街で、エイカ(クラウディア・カルディナーレ)という美しい娘と知り合った。ところが、このエイカはテロの張本人でベトナムでの戦友マヒディの妹であった。エイカに恋情をよせていたエスクラビエの絶望は深かった。やがて、エイカは、兄マヒディの助命をエスクラビエに約束させ、かわりにマヒディの居所を告白した。ただちにラスペギーの一隊はマヒディ討伐に向かい、エスクラビエの制止をふり切って、マヒディを射殺した。戦闘は終わりをつげ、ラスペギーたちは数々の表彰をうけ、エスクラビエは、名誉と栄光の名のもとに非人間的な行動を強制される軍隊に別れを告げるのだった。
「名誉と栄光のためでなく」の解説
ジャン・ラルテギーの原作『ザ・センチュリオンズ』を「拳銃の報酬」のネルソン・ギディングが脚色、「脱走特急」のマーク・ロブソンが製作・監督した戦争ドラマ。撮影は「コレクター」のロバート・サーティース、音楽は「青春の旅情」のフランツ・ワックスマン。出演は「その男ゾルバ」のアンソニー・クイン、「泥棒を消せ」のアラン・ドロン、「目かくし」のクラウディア・カルディナーレ、「愚か者の船」のジョージ・シーガル、「マンハッタンの哀愁」のモーリス・ロネ、「悪い女」のミシェル・モルガンなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | コロムビア |
---|---|
制作国 | アメリカ(1966) |
ユーザーレビュー
レビューの投稿はまだありません。
「名誉と栄光のためでなく」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。