P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-09-10
この映画は、ハリウッドへ行ったアンドレイ・ミハイエル=コンチャロフスキー監督の祖国ロシアへの想いが込められた映画だと思う。
原作はアンドレイ・プラトーノフだし、マリアも言わんも、ロシア名だ。
マリアは、ユーゴスラビアからの亡命者ということは。セリフからもわかる。
舞台はアメリカだが、帰還式のパーティで、お婆さんたちの数人の衣装がロシア風だし、踊りも、歌もロシア風なものが出てくる。
結婚式を挙げる教会は、ギリシャ正教のように見える。
ひょっとしたら、村全体が亡命者の村なのかもしれない。
そして何よりも椅子が置かれた高原の風景は、コンチャロフスキー監督のロシアへの望郷の思いの表現であるようにも見える。