北極の基地 潜航大作戦 作品情報
ほっきょくのきちせんこうだいさくせん
北極の氷原にあるイギリスの気象観測基地“ゼブラ”からSOSが発せられた。何か事故が起こったらしい。さっそく、アメリカとソ連が生存者救出に乗り出した。しかし気象の関係で飛行機は出せない。そこでアメリカ側は、ファラディ艦長(ロック・ハドソン)が率いる原子力潜水艦タイガーフィッシュ号を急行させた。出航まぎわ、イギリスの諜報員ジョーンズと海兵隊が乗り込んできた。さらに出航後、洋上でヘリコプターからジョーンズの仲間でロシア人のバスロフ(アーネスト・ボーグナイン)が乗り込んできた。やがて奇怪な事件。潜水艦に水がもれてきた。怪しいものが艦内にいるに違いない。バスロフかもしれない、と言い出す者もいたが証拠は何もなかった。やがて潜水艦は北極の基地に着いたが、気象観測所員は半分以上が死んでおり、ほかも意識不明であった。しかも、3人はピストルで射殺されている。何かあったに違いない。やがてファラディ艦長は、ことの次第を知り始めた。というのは、ソ連の人工衛星が上空を飛び、アメリカ、ソ連のミサイル基地を撮影した。ところが、その衛生が、ゼブラ基地に落ちたのである。そのフィルムの、うばいあいの果ての惨劇であった。そしてカプセルに入ったフィルムは、まだ、この基地にある。そこへ、天候回復でソ連がジェット機を飛ばしてやって来た。フィルムをめぐって、米ソは一発触発の雰囲気となり、氷原は異様な緊張につつまれたのである。フィルムの入ったカプセルが発見された。これには、同調する2つの電波探知機がある。そしてこの探知機は米ソ双方が持っている。どちらかがボタンを押せばカプセルは爆発してしまうのだ。国の運命をかけて、にらみ合う大国。バスロフがソ連側に走った。やっぱり彼はスパイだったのだ。そしてついに、カプセルはソ連側に渡ってしまった。彼らは、それを風船に結びつけて、飛行機がキャッチするように空に放った。その時ファラディ艦長はボタンを押し、フィルムは空中で消失。すべては終わった。やがて世界にニュースが流れるだろう--北極の基地ゼブラで生存者救出のため米ソが協力したと。だが、その現場にいた者は知っている。力の均衡という表現で保たれている世界平和の現実を。
「北極の基地 潜航大作戦」の解説
「ナバロンの要塞」「荒鷲の要塞」のアリステア・マクリーンの小説を、「ダンディー少佐」のハリー・ジュリアン・フィンクが、まず映画用のストーリーにし「ボー・ジェスト(1966)」のダグラス・ヘイズが脚色、「墓石と決闘」のジョン・スタージェスが監督したアクション篇。撮影はダニエル・L・ファップ、北極圏での撮影はジョン・スティーブンスとネルソン・タイラーが当った。音楽は「今宵限りの恋」のマイケル・グランドが担当した。出演は「トブルク戦線」のロック・ハドソン、「特攻大作戦」のアーネスト・ボーグナイン、「トマシーナの三つの生命」のパトリック・マクグーハン、「戦争プロフェッショナル」のジム・ブラウンほか。製作は「いそしぎ」のマーティン・ランソホフ。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | MGM |
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制作国 | アメリカ(1968) |
ユーザーレビュー
総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-12-08
この映画はジョン・スタージェス監督が、アリステア・マクリーンの原作を映画化したスパイ・サスペンス映画。
北極の英国気象観測基地ゼブラから、SOSを受信し急行するロック・ハドソン率いる米国の原子力潜水艦タイガー・フィッシュ号。
だが、実はそこには、ソ連のスパイ衛星が墜落したのだ。
そして、出航寸前に英国諜報員のパトリック・マクグーハンが乗り込んでくる。
衛星の中には、米ソのミサイル基地を撮影したフィルムがあったのだ。
原潜内で起こる不審な事件も解決しないまま、北極に到着した一行だったが-------。
せっかくの北極圏のロケが、風景しか使われず、ほとんどのドラマ部は、セットで撮影されている。
クライマックスの原潜が、氷を突き破って浮上するスペクタクル・シーンは、セットだが、かなり迫力がある。
ロック・ハドソン、パトリック・マクグーハン、アーネスト・ボーグナイン、ジム・ブラウンとジョン・スタージェス監督の好みの俳優陣も、セブげとは勝手が違うのか、今ひとつ活かされていない。