P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-05-20
なぜ? が許されない何でもありのミュージカルの世界であってみれば、観る者はただ、アステアがすべてを肯定するように、軽やかにタップを踏むたびに訪れてしまうに違いない、この世ならぬ幸福に身を任せればいいんですね。
そしてまた、その幸福な記憶はあくまでハリウッド全盛時代のスタジオ・システムの産物であったミュージカル映画が、やがて衰退の運命を辿った後も、「女は女である」のゴダールは言うに及ばず、ジョン・ヒューストンの「アニー」やら、はたまた「ロッキー・ホラー・ショー」に至るまで幾多の映画作家の手によってスクリーンの中に蘇ることになるんですね。