エンジェル(1984) 作品情報
えんじぇる
モリー(ドナ・ウィルクス)は高校に通う普通の15歳の女の子。学校の成績はオールAという優等生である。しかし、ボーイ・フレンドは1人もいない孤独な少女であった。彼女の父親は蒸発し、母親もある日、学校から帰宅したら姿を消していた。下校すると、どぎつい化粧をして、夜のハリウッド・ブールヴァードに出没する売春ガールのエンジェルに変身する。′彼女の友人はジョン・ウェインと共演したのを自慢にしている元西部劇スターのキット・カーソン(ロリー・カルホーン)やおかまのメイ(ディーン・ショーン)といった連中だ。変質者の殺人が頻繁に発生した。そしてモリーの友達も次々に精神異常の殺人者の餌食となり、悲惨な殺されかたをする。犯人の姿を目撃したモリーは警察に呼ばれ、犯人を探すことになるが、いま一歩のところで逃げられてしまう。この時に知りあったアンドリュース刑事(クリフ・ゴーマン)が、モリーの過去を知り、売春をしていたことが学校にもわかってしまう。モリーは苦しみ、刑事は売春をやめるようにと説得するが、モリーは耳を貸そうとしない。そうしているうちに、モリーに顔を知られた犯人は彼女を狙い、家に侵入し、父親がわりのメイを乱闘の末に殺してしまう。怒ったモリーは45口径のピストルを手にハリウッド・ブールヴァードを追い駆け、犯人を追いつめて射殺する。
「エンジェル(1984)」の解説
昼は女高生、夜は売春婦という15歳の少女エンジェルを描く。ロジャー・コーマンから経営権を買収したニュー・ワールドが初めて自社で製作した作品。製作はロイ・ワッツとドナルド・P・ボーチャーズ。エグゼキュティヴ・プロデューサーはメル・パールとドン・レヴィン。監督はロバート・ヴィンセント・オニール。脚本はオニールとジョセフ・M・キャラが共同で執筆。撮影はアンディ・デイヴィス、音楽はクレイグ・サファンが担当。出演はドナ・ウィルクス、クリフ・ゴーマン、スーザン・ティレル、ディック・ショーン、ロリー・カルホーンなど。日本版字幕は戸田奈津子。CFIカラー、ビスタサイズ。1984年作品。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1984年6月9日 |
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配給 | 松竹富士 |
制作国 | アメリカ(1984) |
ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「今夜はエンジェル、信じる強さは天使」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2022-10-11
テレビ映画『ヤヌスの鏡』のモデルとも言える作品。
映画に大切な息づかい、命が宿った作品。
例え、時代が移ろうとも、フィルムから様々な媒体に移ろうとも、作品に息づかい、命が宿らないモノは映画とは言えない。
この作品は、時代の息づかいと命が宿った作品である。
人間、過ちを犯さない者はいない。
この犯人のように、過ちを犯していない自分に自覚がないのが問題。
無難に人生を送り、人並みな幸せを手にいれて、一人前顔をする愚かな人間が問題。
誰よりも強く信じる強さの少女を親の様に、様々な傷を負いながら暖かく見守る大人たち。
何より大切なのは、自ら信じる強さ、そして、自ら立ち上がる自立心。
過ちを犯してたとしても、若さゆえ、無難に生き、あたかも、私は普通に体裁を保てばいいと考える愚かな人間が問題。
自らを信じない人生に光があるだろか?
立派な肩書きだけで負け犬の様な顔の履歴書は、ハッキリ証明する。
あなたは信じる強さを持ち合わせたエンジェル、それとも権威に尻尾を振る負け犬?