怒りの山河 作品情報

いかりのさんが

都会生活に幻滅を感じ、結婚にも破れたトム(ピーター・フォンダ)が、5歳の息子ディラン(ジーノ・フランコ)を連れ、アーカンソーの農場の父ジェフ(ジョン・ドゥーセット)のもとへ帰って来た。息子にこの地で健康にすくすくと育ってほしかったからだ。だが、昔にくらべ、ここは変っていた。石炭の露天掘り業のクラブトリー(フィリップ・ケイリー)が幅をきかせて、農民より強制的に土地を買い上げ悪徳議員と組んで、ここを大企業にしようとしているのだ。工事により、農作物にも被害は出、トムの弟のチャーリー(スコット・グレン)は賠償訴訟を起こしていた。そんな中、トムはローリーン(リン・ローリー)と再会する。彼女も招いたトム帰郷のパーティに、チャーリーはなかなか来ない。迎えにいくトムは途中、弟の車が崖下に転落しているのを発見。弟とその嫁は死んでいた。クラブトリーにより酔わされたあげくの事故だが、警察はそんな事情は受け入れてくれない。やがてクラブトリーは、ジェフの土地のあけわたしを言いに来、いやがらせをするが……。トムは彼ら一味を追いはらい、一味の採鉱現場に夜もぐり込み、ブルドーザーを爆破した。だが、クラブトリーのいやがらせは続き、保安官すらも彼ら一味側についてしまう。そして、チャーリー達の訴訟は一応有利な判決が下るが、クラブトリーの強迫によりそれを撤回する判事。さらに一味の強引な工事は進展し、小作農の家までもつぶすいきおいだった。ついに、クラブトリーは、ジェフの家に火を放った。馬を助けようとして死ぬジェフ。今や怒り以外何もなかった。トムは立ちあがる。弟の、父の仇を討つため、単身クラブトリーの本拠に乗り込んでいく。激しい対決。自らも傷をおい、ようやく悪を倒すトムだった。

「怒りの山河」の解説

悪徳企業家にたちむかう1人の男の姿を描く。製作はロジャー・コーマン、監督・脚本はジョナサン・デミ、撮影はマイケル・ワトキンス、音楽はブルース・ラングホーンが各々担当。出演はピーター・フォンダ、リン・ローリー、ジョン・ドゥーセット、フィリップ・ケイリー、スコット・グレン、ジーノ・フランコなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1977年5月21日
配給 20世紀フォックス
制作国 アメリカ(1976)

ユーザーレビュー

総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★☆☆
投稿日
2023-11-09

この映画「怒りの山河」は、アメリカン・ニューシネマのヒーロー、ピーター・フォンダによる壮絶な復讐バイオレンスの傑作だ。

故郷に帰った男が、地元開発者の不埒な悪行三昧に、怒りを爆発させて殴り込む。

B級映画の帝王にして、名プロデューサーのロジャー・コーマンが1973年の「ウォーキング・トール」のヒットに便乗して、当時、新進気鋭の才気あふれるジョナサン・デミを起用して作った作品だ。

クエンティン・タランティーノ監督もリスペクトする低予算映画ながら、痛快なグラインドハウス映画になっていると思う。

最終更新日:2023-11-19 16:00:02

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