椿姫ができるまで 作品情報

つばきひめができるまで

2011年春。エクサン・プロヴァンス音楽祭で上演するための『椿姫』のリハーサルが開始される。簡素な稽古場では、ヴィオレッタ役のソプラノ歌手、ナタリー・デセイが、気鋭の演出家、ジャン=フランソワ・シヴァディエの言葉に真剣に耳を傾ける。“音楽に会う動きを組み立て、感情を解き放つんだ。”両手を大きく広げ、奔放な動きで応えるデセイ。俳優でもあるシヴァディエは、自ら演じながら細かい芝居を付けてゆく。その奥ではスタッフが、精密に作られたセットの模型で、背景などの動きを確認している。今回の『椿姫』の概要を語るシヴァディエ。“ヴェルディは、『椿姫』の登場人物たちを、生身の人間として描いた。そんな人間ドラマこそが、このオペラの神髄でもあり、魅力でもある。”指揮者のルイ・ラングレは、シヴァディエの脇でコーラス隊に歌唱指導をしている。この調子でシヴァディエの演出は続いて行くが、その熱っぽいレクチャーに、デセイの口からは、“脱走しようかな……”という冗談か本音か分からない言葉も飛び出す。それでも、“トコトン話し合いましょう”と覚悟を決めたデセイは、持ち前の歌唱力を発揮して、シヴァディエを圧倒。こうして『椿姫』の稽古は進んでゆく。シヴァディエは、演技指導のみならず、様々な点に気を配らなければならない。時にはセットの変更を提案、時にはキャストに対して、個人的なレッスンを実施。本番ギリギリまで念入りに行なわれるリハーサル。思考錯誤を繰り返し、スタッフ、キャストで作り上げた『椿姫』は、こうして幕が上がる。

「椿姫ができるまで」の解説

2011年、ヴェルディの傑作オペラ『椿姫』の製作に挑んだフランスのオペラ歌手ナタリー・デセイと演出家ジャン=フランソワ・シヴァディエの姿を中心に、その舞台裏を追ったドキュメンタリー。デセイとシヴァディエの2人が、持てる才能の全てをぶつけ合い、名作をステージに甦らせてゆく過程が、スリリングに綴られる。

2011年、南仏のエクサンプロヴァンス音楽祭で上演されたヴェルディを代表する傑作オペラ『椿姫』の舞台裏に迫るドキュメンタリー。ヒロイン・ヴィオレッタを演じるナタリー・デセイと演出家シヴァディエが新しいヒロイン像を作り上げてゆく。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2013年9月28日
キャスト 監督フィリップ・ペジア
出演ナタリー・デセイ ジャン=フランソワ・シヴァディエ ルイ・ラングレ
配給 熱帯美術館
制作国 フランス(2012)
上映時間 112分
公式サイト http://traviataetnous.jp/

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最終更新日:2022-07-26 11:03:28

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