バトルクリーク・ブロー 作品情報
ばとるくりーくぶろー
シカゴの町では、2つのファミリーが対立しており、ことごとく衝突していた。その日も裏町で黒装束の大男が相手を打ちまかしていた。この大男キッス(H・B・ハガティー)は、二大ファミリーの一つピッツバーグのボス、モーガン(デイヴィッド・シェイナー)に雇われたファイターだ。彼が倒した相手の雇い主は、モーガンと対立するもう一つのファミリーのボス、ドミニチ(ホセ・フェラー)だ。一方、シカゴでファミリー・レストランを経営する父と、医者をしている兄、それに武術を教えてくれる叔父のハーバート(マコ)らに囲まれてのびのび育ったジェリー(ジャッキー・チェン)は、その日も恋人のナンシー(クリスチーヌ・ド・ベル)とドライブを楽しんでいた。しかし、家に戻ってみると、ドミニチの手下が父親を脅していた。そんなチンピラたちをあっさり退散させたジェリーだったが、それを見ていたドミニチの甥レジェッティ(ロン・マックス)は、屈辱と怒りに燃えていた。ナンシーらと組んで町の“ローラー・スケードレース”に出場したジェリーは、見事優勝し、その賞金を兄の診療所の準備資金にあてた。一方、ジェリーの強さに目をつけたドミニチにテキサスの小さな町バトルクリークで行なわれる“バトルクリーク格闘技選手権”に彼を出場させ、キッスと闘わせようと考えた。もともと出場するつもりでいたジェリーは、兄のフィアンセを人質にして出場をせまるドミニチの言うことを聞いた。ハーバートをコーチに特訓が開始し、いよいよ競技の日がやって来た。世界中のつわ者たちが集まり、人人でふくれ上がったバトルクリーク。ジェリーもキッスも予想通り次々に強豪たちを倒していった。しかし、やがて意外な事実が判明した。レジェッティがモーガンと通じており、自分がシカゴのボスにおさまるためにキッスの優勝をもくろんでいたのだ。ハーバートを人質に教会に縛りつけると、彼とひきかえにジェリーに負けることを強要した。しかしハーバートは脱出に成功した。そのことをジェリーは知り、全力を注いで競技に挑み、見事キッスはもとより、レジェッティをも倒すのだった。(東宝東和配給*1時間36分)
「バトルクリーク・ブロー」の解説
テキサスの小さな町バトルクリークで繰りひろげられる世界中のプロ・ファイターたちが桃戦する格闘技選手権を中心に、それに挑む青少と彼をとりまくシカゴのやくざの陰謀を描くアクション映画。製作総指揮はレイモンド・チョウ、製作はフレッド・ワイントローブとテリー・モース・ジュニア、監督は「ブルース・リー 死亡遊戯」のロバート・クローズ。ロバート・クローズとフレッド・ワイントローブの原案を基にクローズ自ら脚色。撮影はロバート・ジェサップ、音楽はラロ・シフリン、美術はジョセフ・M・アルタドンナが各々担当。出演はジャッキー・チェン、ホセ・フェラー、クリスチーヌ・ド・ベル、ロン・マックス、マコ、デイヴィッド・シェイナー、H・B・ハガティーなど。日本語版監修は岡枝慎二。カラー、パナビジョン。1980年作品。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1980年9月6日 |
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配給 | 東宝東和 |
制作国 | アメリカ 香港(1980) |
上映時間 | 96分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:3点★★★☆☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2023-12-14
この映画「バトルクリーク・ブロー」は、製作総指揮レイモンド・チョウ、監督ロバート・クローズ、音楽がラロ・シフリンという「燃えよドラゴン」の黄金トリオが手掛けた、ジャッキー・チェンのアメリカ進出第1作目の作品だ。
お話そのものは「燃えよドラゴン」に比べて、全く面白くない。
アメリカ映画では、何度も描かれている”ストリート・ファイト”が中心だからだ。
相手を抱きしめてキスして、背骨を砕いて殺すという残忍な元全米プロレス・チャンピオンのH・Bハガティとテキサスでの選手権大会で対戦するクラスマックスまで、恋人役のクリスティン・ド・ベルをお相手にのんびりと、おトボケの場面を展開していくのは、なかなか楽しめる。
ローラー・スケートレースなんてドタバタのお笑い場面も盛り込んであるし、場面の展開も演出も、香港映画の作品に比べれば遥かにまともな作品なので、アメリカ進出第1作目としては、まずまずだろう。
しかし、ある面では、香港映画的な風土なるがゆえに生かされていた、ジャッキーのユーモラスな魅力が半減していることも確かだ。