いのちぼうにふろう 作品情報

いのちぼうにふろう

小林監督がならず者の世界に材を得て放つ時代劇

その「島」は四方を堀に囲まれていた。その千坪ばかりの荒れ地は「島」と呼ばれ、島と街を結ぶ唯一の道は深川吉永町にかかっている橋だけである。安楽亭は、その島にぽつんと建っていて、ここには一膳飯屋をしている幾造、おみつ父娘に定七、与兵衛、政次、文太、由之助、仙吉、源三が抜荷の仕事をしながら住んでいた。安楽亭は悪の吹き留りであり、彼らは世間ではまともに生きることのできない無頼漢だ。一つ屋根の下に寄り集りながら他人には無関心であり、愛情に飢えながらその情さえ信じない。ある日、男たちに灘屋の小平から抜荷の仕事が持ち込まれた。和蘭陀や唐から禁制品を積んだ船が中川へ入る。定七らが小舟で抜荷した品物は安楽亭に隠匿し灘屋が客に応じて運びだす。だが定七は小平に疑惑を抱いていた。

「いのちぼうにふろう」の解説

昭和四十四年七月、黒澤明、木下恵介、市川崑監督と「四騎の会」を結成した小林監督がならず者の世界に材を得て放つ時代劇。山本周五郎原作『深川安楽亭』の映画化。脚本は仲代達矢夫人で女優の宮崎恭子が隆巴(りゅう・ともえ)のペンネームで執筆。監督は「怪談」の小林正樹、撮影は「無頼漢」の岡崎宏三がそれぞれ担当。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督小林正樹
出演中村翫右衛門 栗原小巻 佐藤慶 仲代達矢 近藤洋介
制作国 日本(1971)

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「PineWood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2017-01-02

時代劇・捕物帖の醍醐味が美術、モノクローム撮影、演出の冴えた画面から滲み出る…。山本周五郎の深川安楽亭は庶民の劇として芝居で観た事はあったが映画で見るのは初めてだった。水谷浩の映画セットとしても出色!栗原小巻もいい!ヒッチコック監督のサスペンス映画をみたいな怖さもあるー。御用、御用…の提灯が迫って来たり投網が襲って来たりするが男達の結束は揺るがない。悪に抗する一つの美学がある、黒澤明監督の(七人の侍)とも共通する処が…。

最終更新日:2019-01-05 00:01:55

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