ハスラー 作品情報

はすらー

15歳でハスラーとして身を立てることを思い立ったエディ・フェルソン(ポール・ニューマン)は、次第に腕を磨きやがてシカゴで名うてのハスラー、ミネソタのデブ(ジャッキー・グリーソン)に挑戦した。勝負は36時間にわたるポケット式玉突きで行われた。勝負の前半はほとんどエディが奪った。だが図に乗って酒を飲みながら勝負を続けたエディは24時間後あたりから逆転され、ついに場数を踏む老巧なデブに敗れ文無しになってしまった。エディはやけ酒にふけったが、そんなある日、明け方のバス・ステーションで、エディは作家志望の女子大生に会った。彼女はサラ(パイパー・ローリー)といい小児麻痺を患ったため足が不自由だった。エディは酒飲みのサラと親しくなり、彼女のアパートで暮らすようになった。こんな生活を続けるうちにエディは金に詰まり、再び稼ぎに出ることにした。ある日、彼はサウス・サイドの小さな撞球場でバート(ジョージ・C・スコット)という賭博師に会った。かつてエディとデブの勝負を観戦したことがあるバートは、エディにケンタッキー州のフィンレーという金持ちに挑戦するようすすめた。彼は75パーセントの分け前を条件にマネジャーを引き受けるという。エディは断ったが、それから間もなくある撞球場で小金を稼いだエディは、ハスラーであると因縁をつけられ袋だたきにされた。その上、両手の親指を折られていよいよ文無しになったエディは、バートに泣きつきフィンレーと勝負できるように頼んだ。勝負はフィンレーの屋敷で行われた。エディは前半負け続け、ついにエディに見切をつけたバートに泣いて助けを乞うのだった。こんなエディのあさましい姿を見たサラは、自分たち2人に絶望せざるを得なかった。結局、エディは勝負に勝ったが、その夜、サラは絶望の末、言いよるバートに身をまかせて自殺してしまった。一方、バートと手を切ったエディは、デブに2度目の挑戦をした。勝負は一方的にエディの勝ちとなり、彼は大金を稼いだが、そこへバートがマネジャーとして名乗り、分け前を要求した。だがエディはバートの脅かしに耳も貸さずに立ち去るのだった。

「ハスラー」の解説

ウォルター・ティーヴィスの「ハスラー」(ハスラーとは相手を引きつけておいて徹底的に稼ぐギャンブラーのこと)を基に、「コルドラへの道」のロバート・ロッセンが製作・脚色・監督したギャンブラーの異色作。撮影はジーン・シャフト、音楽はケニョン・ホプキンスが担当。出演者は「栄光への脱出」のポール・ニューマン、ジャッキー・グリーソン、パイパー・ローリー、ジョージ・C・スコットなど。

公開日・キャスト、その他基本情報

配給 20世紀フォックス
制作国 アメリカ(1961)

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ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「グスタフ」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2019-09-19

とにかくポール・ニューマンがいい。ジェームズ・ディーンの急逝で「傷だらけの栄光」の主演を掴むが、その後作品に恵まれずマーロン・ブランドの後塵を拝したが、30代半ばで漸く当たり役に巡り合った。25年後の続編でオスカーを手にしたが、この若きエディ役の演技が何倍も素晴らしい。ニューマンの演技には派手さがなく、基本のしっかりした演劇芝居の中庸にある。ニューマンの魅力は演技力の誇示にあるのではなく、そこがブランドとは違う。役柄と彼の素朴な個性が嵌った時、とても愛らしい魅力が生まれるのだ。代表作「暴力脱獄」と「スティング」がそれを教えてくれる。最適な主役を得て、脇役のジャッキー・グリースン、ジョージ・C・スコットの硬派の名優がわきを固める。息詰まるビリヤード対決と男優たちの演技対決が見応えあるギャンブル映画。

最終更新日:2023-07-11 02:00:03

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