俺たちの世界 作品情報

高校生のリョウ（奥津サトシ）は父（ギー藤田）と姉（夏柊ナツ）の3人暮らし。だが、父は失業して以来、部屋の中に閉じこもったきり。今は姉が役所の事務員をして家計を支えていた。その日の夜、学校をさぼったリョウを姉が激しく叱責する。姉は彼の将来を案じるが、リョウは黙ったまま姉を無視している。翌日の早朝。リョウは高校に行くがどうしても教室に入れないでいた。男子トイレの個室の中でうずくまるリョウ。担任の岩山（赤穂真文）が個室のドアを叩いて回り、リョウを見つけ出す。リョウは岩山に頭を壁に押し付けられ、学校の外に放り出される。深夜の新宿歌舞伎町。誰か刺し殺してやろう。そう思いながらリョウはナイフをポケットに忍ばせ、街をうろつく……。その日、アミ（秦亜梨沙）は高校の屋上にある貯水タンクに上っていた。遠くに新宿のビル群が見える。コンクリートの淵へ足を踏み出すアミ。その時、校庭で怒鳴り声が聞こえた。御手洗という男子生徒が、二人の男子に殴られている。彼女は貯水タンクから降りて、御手洗のもとに行く。アミは御手洗が復讐のために派手な事件でも起こしてくれれば面白い、と思っていた……。その日の朝、ヒロキ（谷口吉彦）は寝坊してしまった。彼は就職活動中の大学四年生で、昼から第一志望の会社の面接があるのだ。だが面接は失敗、その一方で友人のサノ（小川武倫）は官僚になるための国家試験を通過する。二人は様々なイベントを企画運営するサークルに所属していた。だが、そこではパーティや合コンにやってくる女の子に酒を飲ませ、泥酔状態になったところを襲うという行為も密かに行なわれていた。ヒロキはそんな悪事を知りつつも自分は決してレイプ行為には参加せず、サークルも辞めようとはしない。そして今日も男たちはいつものように女の子を部屋に閉じ込め、辱める。ヒロキはサークルのリーダー多田（宮脇崇誌）に呼びつけられ、レイプを強要させられるが……。